01Blog / スマートホームで考えること「nestの事例から」

2016.09.01

nest社はスマートサーモスタットを始めとするSmart Home製品を販売しております。Googleが3200億円(32億ドル)で買収したので、Internetに繋がるサーモスタットでそんなに払うとはバブルなのかなぁ?と思いましたが、今思えば納得感があります。現在は多少苦境にもあるのかも知れませんが、Smart Homeとしては大きな動きです。

一つ思うのはこのnest社の概念の高さでしょうか。

CEOはiPodの生みの親

nestの創業者は有名なトニー・ファデル氏。2016年6月にnest社のCEOを辞任したようではありますが、いわば、Smart Homeのように若干重そうな(ハードウエア要素の大きそうな)分野にこのような概念をお持ちの方が参入しているというのはイーロン・マスク氏のテスラに相通じるものがあります。つまり、全く別分野(別の価値観を持った)人の参入ですね。なぜ、nestを創業したのかは本人しかわからないでしょうが、理由はもっと見た目もエネルギーの使い方もスマートにしたかったということのようです。

Smart Homeは簡単に付くこと

将来は分かりません。ただ、現在は、既存の設備をインテリジェンスにするということが方向性なのかなと思います。いずれにしろ、これまた沢山あります。

Source : https://www.cbinsights.com/blog/industry-market-map-landscape/

例えばSkybellなんかは、そこまで大きな工事を必要ともせず、ドアベルをインテリジェンスにします。その結果、そこから様々なものがネットを介して繋がることでアプリケーションが広がります。何が言いたいかというと、重たい集中コントロールのインテリジェンスビルのようなものではなく、ちょっとした「簡単」なものが世界を変えるかも知れないということです。

Source : http://www.skybell.com

nestが凄いところ

nestのビジネスに関して解説したものがありましたので、文末にくつけておきます。簡単に言うと概念が高いのです。つまり、nestを介して例えばフィリップスのインテリジェンスライトとかスプリンクラーのコントローラーなど、例えばスマホを介して、それらのガジェットを操作・管理することが可能です。

つまり、ハードウエア(IoT系)のアプリマーケットですね。

何かガチガチに1社が作りこむのではなく、様々なベンダーに開発環境を用意する(work with nest)。このような方法はなかなか日系では難しい感覚です(インテリジェンスビルのようなものを創ってしまう)。いかに「エコシステム」を創るかという概念がこれからのStartupにはとても重要になると思います。ビデオで概念が分かりやすいので参考に。

Biz Model for Nest's Smart Thermostat from Jeffrey Funk Business Models


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