【01Blog】日本を起業大国に?

投稿者:Goda George
2013/10/18 16:19
本日はMBA起業サミットにてパネリストとしてお話をさせて頂きました。そこでいくつか思ったことを。 シンガポールの大学で2000年頃に起業のクラスが有りそれは日本が題材であったとお伺いしました。実際に日本にも偉大な起業家はおり、松下幸之助、本田宗一郎、SONYの盛田さんあたりが題材であったと記憶しております。起業大国の定義が難しいですが、これが「数」であるのか、それとも「質」なのか、「規模」なのか。きっと、世界にインパクトを与えるような起業が生まれるという意味で言うと現在の日本は停滞しているのかも知れません。 シリコンバレーを基準に考えてしまうと、これはフロンティアスピリッツとも言えますが、アメリカという超大国でITにかなりの力を注いでいる国家にある特異な場所とも言え、日本(あるいは東京と)と比べてしまうとシリコンバレーが上にはなるでしょうか。一方、アジアを見渡すと、中国は確かに起業が激しい。一方、同じ比較的所得の高い、台湾、韓国、シンガポールなどはどうか? 法制度の面ではシンガポールは良いでしょう。ただ、そこまで大きなインパクトのある起業がシンガポールから生まれているか?と言われるとどうでしょうか。台湾も韓国も国内の規模が日本に比べて小さいので法制度云々の前に決して起業環境が良いとも言えない。比較的市場規模がアジアでは大きく、経済停滞しているとはいえ、インフラも良い日本自体がそこまで起業環境が悪いとも言えないですね。逆になんで過去には起業大国で現在はそうではないのかという方が問題かも知れません。人がリスク回避をしてサラリーマンをやっているからとか色々な意見は出てくるでしょう。 「起業大国」というのであれば僕はイスラエルがそれにあたると思ってます。すごい数の起業家、何回失敗してもまた実施する。隣の人が何をやってもあまり気にしないなど。では、日本がこれと同じようになれるか?と言われると置かれている立場が違いすぎる気がします。また、起業がすごい生まれるようになれば日本が良くなるのか?というのも論理が飛躍しているようにも思えなくも無いです。 結局のところ、新しいビジネスが生まれて、活性化していることという文脈ですと、日本の欠点としては人口動態的に人口が減っている環境下では起業をどんどん(少なくとも国内市場をターゲットとして)産んでも、パイの取り合いで何かそこまで良くなるようには思えないところです。 起業とは異なるかも知れませんが、最近は地方に行くと、ほぼ同じようなことをやっている気がします。観光誘致、産業の呼び込みなど。これもパイの取り合いのように思えてしまいます。日本という文脈では一体どんな形が望ましいのか? オリンピックもあるので、インバウンドのマーケットは伸びるでしょう。高齢者少子化対策も伸びるでしょう。後は、アジア〜中東という勃興する市場圏が西側にある以上はそこに出て行く話も伸びるでしょう。では、日本という立位置であればどんな環境になったら良いのか。 一つはもう少し全体観のある活動、海外展開一つにとっても、日本はなんでそんなにバラバラにくるんだ?とは海外の政府系の人に言われることがあります。また、諸外国は産業でまとまって出てきますので、これに勝てません。インバウンドでも国内でも街単位、県単位ではなく、せめて地方単位が望ましい。少なくともAll Japan、あるいはAll 地域ぐらいの単位での活動が望ましい。 次に日本が強いものはなにか?これがITでしょうか?もちろんITは捨てがたいですが、国際競争力のある産業は何か?製造、サービス、コンテンツ系。もちろん、いくつかの「日本で」成功しているITモデルは独特の特徴がありますので、これも強いとも言えます。いずれにしろ、日本の特性に根ざしたもので勝負していく必要がある。 新しい技術でなければならないのか?これも疑問が残ります。先進国だけを考えれば、Something Newは重要でしょう。一方、世界の大半ではそのような新しいものが必要であるとも思えないところです。ここはバランスでしょうか。 上記をまとめると、人口減少の進む日本と勃興するアジアで商圏を広げて考える。そうすれば、Emergingなマーケットはたくさんある。次に、アジアという立位置の中での日本の強みは何か?欧米やシリコンバレーのできないことはなにか? 相手の土俵で戦わないようにするためにはどうしたら良いのか? 単独飛行したら他国の国単位でやってくるところに勝てないので、ここをどうやって克服していくか、協力していくか。などの背景を考えると、日本を起業大国にという話ではなく、もっと違う側面が見えてくるように思えます。
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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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