【01Blog】企業がStartupとの付き合いで気をつけること(6)「情報の価値」

投稿者:Goda George
2013/11/16 16:25
Startupの人と話をすると企業の人に色々教えて欲しいと言われて色々教えたが、その後音沙汰なしという経験をした人も多い。正直、悔しい思いをした人も多いであろう。いつか頑張っていればお天道様が見ていてくれるというのは日本的で素晴らしい部分もあるのであるが、Startupの世界では「いつか」を待てないケースも多いかも知れない。今回は、企業の人、また、Startupにはそういうもんだ、だからどう対応するか?の二方向をお伝え出来たらと思う。 企業の立場に立ってみると、給料をもらっているわけであるし、ある程度、上司の命令で色々な情報収集をしているケースも多く、経験していないことは分からないので特にStartupの窮状を理解しているわけではない。このため、悪気がない場合も多い。また、何かリターンをしようにも自分の一存で決められるStartupと異なり、企業の意思決定は時間も手間もかかる。これは個人的な感覚であるが、企業に務めていると、正直、情報収集が難しい。特に日系企業は調査にお金を使わない傾向が高い。自分たちの会社のことをあまり話すわけにもいかないので、どうしても情報をもらいっぱなしになってしまう。強権的な会社であると、社外よりも上層部にどう報告するか?に気持ちが集中してしまい、Give & Takeの精神が薄れてしまっているケースもあるであろう。 ただ、これは既に収益のエンジンが回っているStartupはともかくとして、そうではない方々にとってはなんとも辛いものである。 Startupの話ではないが、国際ビジネスの掟的なものに、「騙す方よりも騙される方が悪い」というのがある。特に大陸系で非常に厳しい戦乱で生存競争してきた国々ではそうであろう。一方、日本は「騙す方が悪い」である。更に言うと、日本は個人と個人よりも、企業と企業という関係性が強い。多くの海外で言われるのは、企業名もあるが、相手が個人である「誰か」である。この考え方はStartupのような戦乱状態では応用出来る。 Startupとの企業の関係で、企業の人は悪意を持っていないのであるが、Startup側はどうしても期待してしまう。このような、非対称(給料をもらっているか否か)な環境の中では、「情報をあげっぱなし」という形となり、Startup側のダメージは小さくない。ここで、大企業は。。と愚痴る前に、ではどうしたら良いか?と考えるべきであろう。崇拝する起業家の先輩が言っていたのが、「自分にプラスになる人のみに貢献する」という考え方である。時に厳しい戦乱を生き抜くには必要な考えである。つまり、人の見極めは自分でするということである。どのような厳しい意思決定の世界でも相手に貢献をしようと考えてくる人は居る。結局は日本と言えども「人」である。 一方、企業側はどうしたらよいか、これは難しい。世界も変わるだろうし、雇用も流動しだすかもしれない。このようなマクロの流れを考えると、Startup側はつらい思いをしていると知っているだけでも良いかも知れない。最近は、Startupとある程度のスパンでお付き合いしている人たちにはStartupに貢献することに積極的な人も増えてきているのも事実であり、世界が変わっていることも感じている。
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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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