【01Blog】海外展開メモ「近江商人の精神」

2013.12.04

近江商人の三方良しは有名である。「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三方。長期的に考えると素晴らしい考えである。 一方、海外展開においては日本はこの三方良しがうまくできていないらしい。先日、製造系でのDiscussionにて、日本人はとにかく「物だけ」を海外に売ろうとする。これが問題であるとの話が出た。つまり、ものを売って金を回収することしか考えないと言うのだ。 もちろん、海外は強い競争原理が働く世界なので相手を思いやったらやられる。騙す方よりも騙される方が悪いというのが国際標準であるから生ぬるいことだけを言っていてはいけない部分もある。せっかくここまでやってあげたのに!とか礼儀知らず!などの言葉はよく聞く。しかし、これは多分日本の常識を当てはめた場合であろう。ゆるやかにニュアンスが異なるのだ。アジアでは日本のためだけにではなく、その「地域」に貢献する気持ちが必要だ。これが日本人に欠けている視点らしい。 まず、「相手に期待はせず」、しかし、「貢献していく」。これにより長期的な関係が築ける。今こそ、相手に期待しない「近江商人の精神」が必要であろう。NATO(No Action Talk Only)と揶揄さている部分はしっかりと反省し、その一方で過去に先人が積み上げた海外での信用を噛み締めながらもう一度世界の「近江商人」になれると良いなぁと思う。

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