【01Blog】「海外で求められる人財と起業 / 01Dojo Pre」京都市青少年活動センター講演報告

投稿者:Goda George
2014/03/23 02:50
高校生団体のRabbits Programさんと京都ユースサービス協会さんのお計らいで京都市中京青少年活動センサーにて「海外で求められる人財と起業」に関してお話させていただき、また01Boosterで進めている新規事業のアクティブ・ラーニングプログラム01Dojoの枠組の一環として起業を含めて様々なディスカッションもさせて頂きました。 お集まり頂いた高校生~若手社会人(起業家も含む)の方々は非常に意識もレベルも高く、京都ユースサービス協会のご担当者様も素晴らしい志をお持ちであり、釈迦に説法の部分もあったと思いながら、それはオッサンの戯言とお許し願い、いずれにしろ楽しい時を過ごさせて頂きました。前回、DxPの今井さんのところでお話した高校生もそうでしたが、今回来てくださった高校生もこれまたレベルが高い。中学校以来、社会人でMBAを取るまで理系以外をまったく勉強しなかった私にはなんとも頼もしく見えました。このような方々が日本の未来を創っていくのだろうと感銘を受けました。 さて、名古屋の経営大学院でお話させて頂いた時も情報の差ということを強く感じました。メディアは事実は伝えるかも知れませんが、真実はなかなか伝わらないし、なんとも新規事業を含めて将来のお寒い日本ですので我々としては少しでも日本の未来に貢献できたらと考えております。 私がお伝えしたかったことを簡単にまとめておきます(Keywordを先に)。もちろん、これはn=1(一人のコメント)であり、意識高い皆さまが一つの参考として更にご成長頂ければ01Boosterとしては最高にハッピーです。 Keyword IPO、バイアウト、Exit、データセンター、プラットフォーム戦略、戦略の階層累積戦略と順次戦略、ランチェスター戦略、曽我さん 1. 学生起業には反対 私は一貫して学生起業には反対です。もちろん、スティーブ・ジョブスのように学校に通うのが面倒!っと社会性がない天才はOKだと思います。これはもって生まれたアントレプレナー。ただ、そうではない場合は(特に学業の成績が良いタイプ)、一回は日系企業で働き、「大きくなった会社の状態」を理解すること「効率的に回っている状態」を体感すること、更に、日系の強みを理解し、その後、起業という選択肢を持っているということが肝要だと考えるからです。日本という国だけなら良いですが、諸外国の皆さんも相当な努力レベルですのでそれぞれの国民性の持つ良さを十二分に活かして国際競争に挑むべきとかんがえるからです。アントレプレナーは革命家です。頭の良さはいるでしょうが「現体制で良い成績を取る」人間が常識はずれのミラクルを達成できますか? 私のような凡人は日系大手で働いたことは財産であったと思っております。 2. 起業は手段に過ぎない 起業は手段に過ぎず、何を成し遂げたいかが重要と考えます。個人的には大企業をうまく活用する人の方が成し遂げられることが大きいケースも多いと思ってます。成し遂げたいことに応じて、それを達成する手段として起業という選択肢を持っているというのが順番だと思うからです。起業が先に来るものではないかと。もちろん、することはなんでも良い、事業立ち上げがしたい!というシリアルアントレもおりますので、この限りではありませんが。 3. 成功者の話は参考にならない 成功者の話を聞きたい人は多いでしょう。これは非常に良く分かります。逆に成功もしていない人の話には誰も興味を持たないでしょう。但し、成功者、特にアントレプレナーは目標達成のコミットメントが強いので、わざわざかっこ悪い話をしないと思います。だって、常に目的意識の高い人が勝つわけでボランティアではないです。そんなことに意味が無いですから。頑張って営業しました!テレアポしました!という泥臭い話を聞きたいでしょうか?「製品が良ければ営業なんて要らない」とかキラキラしたストーリを語るでしょうし、聴衆も(特にマジョリティの)それを聞きたいのです。テレアポならば、一日1000件1000日続けました!などの超人的な話はしたいかも知れませんが、いずれにしろ、真実を語ることはしないでしょうし、真実を「実は」聞きたい人も極めて少ないと思うのです。なので、「自分がある程度経験が無いと」こういっているが実際はなどの深堀りした知見を成功者のキラキラした話の中から見つけ出して有益な知見として得ることはできないと思うからです。 4. 絶対に失敗する。失敗こそ全て 二例、ベンチャーの例を出しましたが、9割失敗して、そこでPDCAを回して微調整しながら成功を見つけるのが新規事業のプロセスで、ほぼ初動は確実に失敗すると。問題は結果的に成功した人は、失敗して、そこから原因を特定、その後、PDCAを回すのが非常に早いのです。大企業が新規事業を興せない根本理由の一つが、「失敗しない」ことを前提に社内承認システムができているので、PDCAが回せないんです。このため、新規事業が産みづらいのはある意味当たり前で、仮に大企業がベンチャー並みに高速でPDCAを回せたらベンチャー企業は存在できません。 5. 実践が全て 上記に準じます。実践が全てだと思います。もちろん、考えることも重要ですが。 6. 弱みではなく強みで挑もう 強みに集中です。起業系では勝つ必要があるので。弱みは時に強みの裏腹かも知れませんが、いずれにしろ、強みで勝つ感じです。 7. 常識を疑おう 「常識とは、十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」とはアインシュタインさんも格好良いことを言います。海外に行くといかに自分の常識、考え方の根本そのものが極めて曖昧であることを痛感します。是非、自分の考え、思想全てを疑うぐらいの姿勢が良いかと。 8. 技術の罠にはまらないように これは日系が特に陥りやすい罠かと。技術でなまじっか勝ってしまった過去があるからだと思います。Appleの話を出しましたが、Appleが提供したのは、Smartphone端末- 通信のソフト - データセンター - コンテンツ といういわば「インフラ」です。これを見て某企業のR&DがiPhoneは日本でも創れた!というわけです。でも、これは「タッチパネルの技術」であり、Appleが創ったのはそれではありません。階層のもっと高いところで概念を作り出し、足元の技術は外から買っているわけです。より日系は足元の狭い技術にとらわれず、もっと高い概念側を考えることで足元と上位を含んだ強いビジネスモデルを創れると思うのです。 9. 所有欲を見直そう 私もベンチャーに入った時に、時のCEOに「僕より優秀な人が出たら直ぐにCEO(代表)を代わります」と言われて、は?口だけか?と思いましたが、今はまったくそう思います。日系は特に所有欲が強い。これは気をつける必要があります。例えば、会社も立ち上げ時と成長期では求められる経営者像のカタチも変わります(リーダシップ型→マネージメント型)。同じ人では実はこれは難しい。もしもその産業、会社、ビジネスモデルの成長が重要であれば小さなこだわりを捨てて、「What's next?」の精神が必要だと思うわけです。 10. 現実主義とは 現実主義の説明は難しいのですが、ゴール・目的の強い志向型とでも言いましょうが。例えば、大きな目標を達成するためには足元のキャッシュを稼ぐ必要があります。そこで日系特有の「お金は汚い」という価値観を持ち出すと、継続できません。その結果、目標は達成できない。批判はあれども、ゴール・目的をベースに足元を現実的にジャッジしていく能力が起業家には求められると思います。また、この能力は起業しないとつかないとも思います。リアリストとしては、シンガポールのリー・クアンユー氏、スティーブ・ジョブス氏などが挙げられます。例えば、ジョブス氏は相当の敵も居たでしょうが、世界を変えることもできた(大きな理想を達成できた)と思います。個人的には下記のYoutubeはAppleがまだ復活する前のプレゼンですがリアリスト(現実主義)を感じます。そう、既にこの時に未来の成功は「創られていた」と思えるからです。ドラッガー氏のお言葉をお借りすれば「一番確実な未来予知の方法は、未来自体を作り出してしまうことである」、シーズ志向といいながらも、市場志向(周りに合わす)が強い日系は今一度、未来を創りだすという考え方を持ってみると良いのではないかと思っております。では、皆さまの将来のご成功をお祈りします。 下記、Youtubeの続き→Part2, Part3 http://www.youtube.com/watch?v=3_C6lmniVfE
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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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