01Blog / CEOとCOOの間の大きく高い壁

2017.06.10

CEOとしてベンチャー事業を「成功」させられる人というのは類稀なる資質を持っている人だと痛感しています。

教育してつくような力でもなく、持って生まれた才能のようなもの、幼児期少年期の原体験に依存しているとも思っています。(教育業界の方からはたまにお叱りを受けます。)

実は5年前くらいまではCEO個人よりも、組織としての起業チームやCOOを重視していました。当然、それらも重要なのですが、相対的にCEOの重要性が高まっています。また、COOやCFOができる人と比べるとCEOをきる人が圧倒的に稀少人材であるということを痛感しています。 実はこのテーマをブログで残そうとしたきっかけは、先日修了した起業教育プログラム01Dojoでの参加者を4ケ月間の活動を伴走させていただいてさらに強く感じたところにあります。

 A.でかい世界観を持つ
 B.アイディアが生まれる
 C.ビジネスプランができる
 D.フィジビリティスタディをする

B→C→Dと実行フェーズに近づけば近づくほど、いろいろなハードルやリソース調達の難しさなどの現実にぶち当たり、当初描いていた世界観が縮小していきます。

そして結局、  

 E. 小さくまとまったビジネスができあがる or (大抵は)ビジネスを断念する。

多くの01Dojo参加者がそうであるように、自分の事業開発を振り返ってもこんなプロセスが踏んでしまいます。 すごい(「優秀」とはちょっとニュアンス違うかな)CEOは、Aで描いた世界観からEまでの縮小度合いが少ないと思うんです。表現を変えれば、達成したい世界観のためには実行困難なことも乗り越えてしまうということかと思います。 その行動の源泉は経営のロジックでもなければ、テクニックでもなく、その人の中に自然に迸る執念や覚悟、情熱のようなものであると思うんです。

達成したい世界観のためであれば、孤独であろうが、他人から批判や軽侮されようが、給料が低かろうが、爆走する。適度に無神経(意図的にそうなろうと自分に言い聞かせてもいる)で、外からみるとちょっと狂っている(ちょっとね)感じで、目がいっちゃっている人が多いのかもしれません。

私はまだ目がいっちゃっていません。 だから平凡なCEO(そもそも自分でCEOとは言っていませんが)なのかもしれません。

・・・