【01Blog】インテルとオープンイノベーション2.0「オープンイノベーションの現場 / その3」

2014.05.02

私としては過去にMBAのケースで学んだ時にインテルはできるだけ先端の研究開発は外出しして、製品化する部分に特化している会社という印象があります。その方がコストも安く、特に初度のR&Dの部分(非常にばらつきが大きい)のリスク軽減ができるからと理解しております。インテルはイノベーティブな会社でグローバルの18位に位置しております。 まず、IntelはコーポレートVCを持っており、世界中にコンタクト先が存在します。総勢90名程度の投資専門家が、US、UK、インド、ポーランド、中国、香港、台湾、ブラジル、日本、ベルギー、ロシア、シンガポール、ナイジェリア、イスラエル、ドイツにいることが確認できます。 CVC(コープレートVC)をこれだけ広範囲に持っていれば世界中のStartupの情報が取れるでしょう。ポートフォリオには313社のリストが有ります。半導体系ばかりではないですが、CVCである以上、会社の意向を反映すると思いますので、インテルのビジネスに直接、間接的、または将来的に影響するStartupの新しい動きをいち早くキャッチできるでしょう。 CVCのメリットはコストだと思います。投資自体は1億、2億円というと高そうですが、R&Dから製品化を考えたら自社でやったらこの1桁〜2桁上でしょう。また、特に途上国のようにそこまで売上が期待できないが長期的に重要なところにはこの投資で市場に入るのが最も安価であると思います。 IntelはOpen Innovation 2.0を提唱しておりますが、その資料はこちらに ⇒ OI2_Innovation_Ministerial_MCurley_v1.0 Open Innovation 1.0はある市場命題に対して内部と外部のリソースを使うことで下記のようなイメージです。 Open Innovation2.0に関してはこちらの資料群が参考になります。文末図がInnovationの模式図で、いくつかの形が提唱されております。 Closed Innovation : これはある方向(市場)に向かって企業内で製品やサービス開発するイメージ The Indivisuals : これは個人が何か新しいことを。なので、例えば、クリエーターが何か面白いものをのイメージですね Grouping Interest : ある特定の興味に対して複数の会社が協力するようなイメージ Open Innovation : ある特定の市場、または製品に対して内部と外部のリソースを使う、いわゆるオープンイノベーション Open Innovation 2.0 : これはエコシステム自体を設計するイメージですね。市場の方向性は緩く有りますが、そこに多くの分野の参加者(産学官含む)が参加してイノベーションを皆で創り合うイメージ。Venkat Ramaswamy教授はOI2.0に関してNikeのFuel Labの例を出して説明しております。新しい時代が始まりますね。

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