【01Dojo】若手やエースを鍛えたら企業を変革できるのか?

投稿者:Goda George
2014/08/14 01:30
若手やエースを鍛えたら企業を変革できるのか? 重要ですが、私的にはその企業にとっては方法を選ぶ必要があると思います。「大企業のほうが成長できるとか完全にウソ」というなかなか厳しいエントリーもあるんですが、別の話として将来起業を目指す大学生は大企業に入るべきと私は思ってます。 大企業には人材が埋もれているので、なんとかその人材を、特にやる気があり、能力のある人間を引き上げたいというのは確かに私もそう思います。問題は、そのような人材をターゲットに高度の研修等を実施する、あるいはMBAを海外で所得させるなどの実務に「インダイレクト」な研修は本人にはとても良いと思うのですが、企業側に関してはかなりの確率で人材の流出につながるであろうなぁと思います。 これは簡単なロジックで、やる気も能力もある人間に外の世界を見せて成長させると(例えばMBAなどを取らせると)帰ってきた時の周りとの格差がかなり付いてしまう。当然当人はあまり面白くない(重要なポジションに付くわけでも無いし、何も変わらない)。周りの人間にとっても急に生意気になってしまって扱いが難しい。正しいことを言うことがいつも良いとは限らず、必ずしも会社はビジネス的に正しいことや正論だけでは動きませんし(これは日本に限らずどこでもそうでは?っと)、役職によって見える風景も違います。当人にとっては良かれと思っても経営者から見たら別ですし。これは、役職を上がられた人はわかるかと。やはり、上には上の事情があるんです。経営者は全体として利益の最大化を目指すわけで個別の案件にそこまで対応できません。となると、言ってることが正論であれば正論であるほど意図しない排除に向かわれる可能性もあります。 私は、そのようなことがないように、基本的に「実務に直結するような実践型の研修」が良いかとは思います。例えば、タイに進出させるなら、取引する関連会社や先方のパートナー(例えば財閥など)に出向させる。新しい産業に向かうのであれば、買収(買収候補)先、あるいは提携するであろう先にインターンに行かせる。「能力ある人はもっと自分の能力を試すチャンスの場所が必要」なわけで、実務に直結していれば、内部対立を避ける事も可能だと思います。01Boosterでは、大企業が新規事業を創りづらくなる中でベンチャー留学を推しますが、これはベンチャーと大企業両方のプロトコルがわかる人材を創ることにあります。これにより、Startupと大企業のコラボやM&Aの取り込みが格段に楽になり、オープンイノベーション型の新規事業も創りやすくなると考えているからです。結局は人ですから。 但し、行く先のターゲティングは綿密に必要だと思います。あくまでダイレクトに効くことかと。「これは訓練ではない」という状態が良い。可能かどうかはありますが、例えば、高級ブランドの会社が、同じ国でもBOP層に行ってはあまり効果が無く、富裕層に。その会社の新規事業のターゲットに合致しているかをしっかり見極める必要があると思えます。 さて、 新規事業に限らず、変革をやる気のある人間にボトムアップでさせたいという気持ちも多くの人が持つ誘惑だと思います。個人的にはこれには賛成しかねます。起業家精神を従業員にというのもわかるんです。ただ、変革は難しく、創造の方は簡単な場合が多い。起業家精神も素晴らしいんですが、例えば、受託型の会社で起業家精神を持つという場合は会社との整合性の問題が起きます。新規事業はどうなるかわからないので、誰かが決断する必要があり、全員がリーダでは困る場合は多いのです。 変革をさせることを前提として、権限をかなりの範囲で渡すのであればOKかもしれませんが、日本人の個人的な「信念」に頼るのは皆さん結局生活もある生活者ですから限界があるのではないかと。。 変革に関しては、優秀であれば優秀であるほどROIの問題が出てくると思ってます。国家レベルをなんとかとか、業界全体をどうのというのであれば別として、何故その会社ではなくてならないのか?という問題が外の世界を知れば知るほど出てくると思ってます。新入社員からその会社にいる人はロイヤリティが高いので会社のためにという形もあると思うのです。問題は自分が努力することにより自分たちが助けたいと思わない人にも利益を与えることになります。特に起業系の人は「自分たちの為に働くことを知っている」ので、かなりの確率でわざわざ一社でかつ自分以外の人のために身を削ってガンジーのようなことをしたいとは思わないと思うのです。変革は必ずしも出世しないですし、仮に新規事業でも成功させない限りはかなりの確率で冷や飯を食わされるかもしれません。 私が過去に変革のプロに正直ボトムアップって可能なんですか?と聞いたことが有ります。先に書いたように本当に滅私奉公ができる根性やロイヤリティがあれば僕はできると思います。しかし、変革のプロいわく「結局トップ次第」ということでした。 よって、やる気のある人間を鍛えると同時に、いや、先にExecutive側(これはこれで事情もある)に働きかける必要があります。欧米外資はトップがダメな場合は本当に潰れると外資の方も言います。それぐらいトップの権力が強く、責任も重い(報酬も高いですが)。一方、日本は現場側である程度良くする事が可能です。但し、やはり日本と言えどもトップのコミットメントが結局は左右すると思うのです。 最近は大企業側とのコラボが01Boosterでも進んでおりますが、ほぼ全部が「トップが相当危機感をもってコミットしている」という話をしております。経営者がやはり重要なのだと思います。
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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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