【01Blog】起業の成功の5つの要因とは何か「今現在の仮説」

2014.10.13

起業の成功要因はなんなのか? 私が今まで携わって来たもの、また、起業系の研究をしていた方と少しディスカッションし、ここに現時点のところをまとめてみようと思います。もちろん、ではそうなんだ!?と分かったところでこれはやはり才能の問題があるように思えますので、誰しもができるわけではないとは思います。また、あくまで起業を通じた経験の中で磨かれていくものだと思えます。 ここでは、5つの要因に関してまとめてみます。 01Boosterイスラエルの教会 1. リフレクション これは人材育成の分野にある言葉ですね。内省というものです。過去の経験を振り返るというものです。この分野は専門家が居ると思いますが、私的には基本的に新規事業のアクションでは初度にほぼ失敗するのでその失敗から何が原因で次にどんなアクションを取るべきかを素早く考える必要があると思えます。一方、企業のことを考えると初度の失敗から学ぶ工程が極めて難しい(初度から失敗しない事業計画を立てないといけないという物理的に無理なことを実施している)ので新規事業も産めないのであろうとは思います。 少し起業側で補足すると、多分、失敗をした後のリフレクションに関して「する」ことは誰でもできるのですが「ちゃんとできるか」は人に依るように思えます。要するに、市場がどうか?という真理を追求するのではなく、自分の偏見をベースにリフレクションを実施してしまうということですね。こだわりや思い込みの強いタイプに多いですが、これがどうしたら解消できるかはまた今後深堀りしていこうとは思いますが、現場感かなぁ?とは思ってます。夢の中に生きているのか、リアルなのか?ですね。特にリアルな実業に遠い人(銀行、VC、コンサル、会社で言えば経営企画など:主体で関わっているのか、客観なのかは雲泥の差)は気をつけた方が良いと思えます。 01Boosterドバイ・モールの水族館 2. 不要流行 変化しないものの中に変化するものを取り入れていくということですが、これはなんとも趣深い言葉です。起業の3つの成功要因でも書きましたが、想いというものにより、物理的法則を無視したようなビジネスモデルを追っているケースは散見されます。これはプライドだったり思い込みだったり、色々な要素がありますが。この不要流行は色々な解釈がありますが、新しい情報を得て絶えず自分の考えを更新していきながらも本質的な真理を追求していくというふうに解釈しました。 企業の場合に問題になるのは、社内の意思決定がこの真理に遠い場合です。上に言われたからとか。例えば、技術的に優れているから勝てるわけではなく、沢山の人が使っていたり大手企業が採用したりしたものが勝ちます。アップルの方がOSは上だっかも知れませんが、その時のマイクロソフトしかり、企業の場合は、これは明らかに世界の真理とずれているが、会社の力学で大切な会社の資源を浪費しているケースが極めて多いと思いますし、私も大きく悩まされたものです。 起業側では社会起業や教育起業に良く見られますね。起業の成功要因の真理を取り違えているケースです。 01Booster神戸の中華街 3. 傲慢という名の客 これは最近も色々聞きました。ジョブスのインタビューをお届けしましょう。「最大の弱みは?」と聞かれた後に成功した時に気をつけるのは「傲慢という名の客」と答えております。ジョブスとは関係ありませんが「この傲慢の客」に関連して、例えば契約というのは特に意味がなく、違約金を払えば良い。10億だろうが100億だろうが、1000億だろうが、それを超えるお金を持っていれば払えるわけです。100億の契約を無視して120億違約金はらえばいーだろ?という理屈は成り立つのですが、、というイメージです。何故かそのような傲慢な行動を人は取る可能性があります。大学から起業していきなり成功してしまったりすると後が大変ですね。私が大学からいきなりの起業に反対の理由です。調達した後に急にお金ができると、今まで倹約してきた経営なのが、どうしても緩くなっちゃうんだよね。。と前に歴任のCFOの人が言ってましたが、人間はそのような特性を持つということだと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=2QGhu94w5Sc 4. 計画的偶発性(プランドハプンスタンス) これはビビンと来ました。キャリア系に出てくる言葉ではあるんですが、起業の成功にも結びつくと思っております。松下幸之助の下記の言葉って結局はそういうことも言っているのではないかと。沢山の失敗はあるが、色々成功を狙って上記のリフレクションや不要流行を繰り返していき、人との出会いにより、成功を掴むというものではないかと。これは努力は報われるという精神論とは異なります。色々ピボットを繰り返しながら前向きに仕事を進めていけば、成功の鍵が落ちてくるというイメージです。 「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる」 起業の場合は主にバーンレートが問題になりますね。何回勝負できるか。耐えられるか。今一度、これを考えましょう。企業の新規事業の場合は、これがキツイですねぇ。何故なら同じ人、同じ産業と合っていると、似たような情報にさらされておりますから、イノベーション(プランドハプンスタンス)も起きづらい。人脈の活用も極めて難しい(仕事に直結ではできますが、それ以外の人脈の場合は相当上層部以外は相手に与えるものがなく、極めて狭い人脈活用しかできない)。新規事業で企業が最も不利な点になると思います。 01Booster東京ビックサイトでのコスプレーヤー 5. キャリアトランジションモデル 神戸大学の金井先生が色々お詳しいと思われますが、ここに解説があります。これはどちらかというと、もう少し上位概念として、日本の起業環境そのものを良くするという立ち位置で捉えられます。そもそもの能力を発揮できずに悶々としている企業側の人は社会人大学院などに大量に存在しますが、じゃ、転職したら世界が広がるのか?と言われると、そういうものもあるでしょうが、起業が良い場合もあると思います。ここに記載があるように「行動」が重要だと思えます。人にもよるでしょうが、方向性を定めて、キャリアを考える事自体は誰でもできるように思えるのです。問題はその後のアクションですね。これを起こすことは結構なパワーがかかります。 さて、この話の中に、MER(ミニマム・エフォート・リクワイアメント:最低必要努力投入量)という言葉があり、何か起業におけるピボットを決める時の条件や、企業における新規事業の失敗コストのようにも捉えることができると思えました。 起業というよりはキャリアデザインになりますが、まとまった資料がありましたので参考に。 [slideshare id=10921051&doc=intuitionandplannedhappenstance-120109180023-phpapp02] 多くの人が最終的な成功を掴む事をお祈りします。

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