【01Blog】米国のサービスは日本に転用できるのか?「様々な日米比較」

2014.11.19

米国には先進的な事例が多いが、日本に転用するときに気をつけることは何か「日米比較」 米国は先進的な事例の宝庫であり事業創造の観点でとても参考になります。しかしながら、米国のモデルが日本にそのまま転用できるか?というとそうでもありません。そもそも東洋哲学と西洋哲学そのものが異なりますので、日本に限らず相当のローカライズが必要であるとは思えるのです。と言いましても、参考になるモデルが沢山米国にあることは事実、どこに気をつける必要があるかを抜き出してみます。 1. 日本は人口減であるが米国は人口減ではない この点は大きく違います。日本の場合は、国内だけで考えるとどうしても市場がシュリンクしますからある程度商圏を広く取らないとマクロ的に見て市場の成長は図れません。つまり差別化メイン(パイの取り合い)になるというところですね。一方、米国は当面の間人口減しません。つまり、マクロで見て伸びる市場と伸び悩む市場の違いがあります。人口は米国が日本の2.5倍居ることを忘れずに。 スクリーンショット 2014-11-14 14.38.12 スクリーンショット 2014-11-14 14.38.42 2. 英語と日本語の到達市場の違い 下図は一例ですが、英語と日本語のInternet Userは約8倍違います。英語の場合は8倍居るということですね。規模の経済の観点を考えても英語であれば成り立つが、日本語では成り立たないというものが出てくると思います。これは日本では成り立つが、台湾や韓国では規模的に成り立たないなどの部分です。 languages2013 http://www.internetworldstats.com/stats7.htm 3. 意思決定の順番が異なる 米国:仕事をして相手を見極める傾向が強い 日本:仲良くなってから仕事を依頼する傾向が強い 上記の観点で、比較的ベンチャー企業には米国の方が初動がやりやすい傾向にあります。日本はビジネスをするまでにそれなりのお見合い期間(時間)が必要であるということですね。初速が違うというところでしょうか。 4. 国土と都市化の違い 米国の国土は日本の25倍ある。もう一点異なるのは一極集中か多極かということになります。この点で、日本は東京に集中しすぎていますね。米国は比較的経済が分散しています。この差があります。 みずほ銀行の調査レポートが詳しい。 5. 雇用流動性と会社の規模の差 日本の雇用流動性は米国よりも低い傾向にあります。必ずしも雇用流動性=正しいというわけではないでしょうが、作りこむことは日本の方が得意でしょうが、イノベーションは米国の方が強いでしょう。会社の従業員数も米国の方が小さいところが多く、日本は比較的従業員数の大きな会社が多い傾向があります。 6. ITリテラシー 米国の方が高い傾向がある。 特に女性の高年齢側に関しては日本は弱い傾向にありますね。この点はインターネットサービスに関しては一呼吸必要です。 7. 文化の多様性 / High-Context 米国の方がLow Context文化ですね。このため、コミュニケーションそのものが異なります。 8. 起業環境が大きく異なる 残念ながら起業活動率は世界最低クラスですので、人口比を考えるとざっくり10倍は起業家の数が少ないという結果になります。

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