【01Blog】本当に困って分かる肩書の無い世界で生きて行く方法

2015.02.09

肩書を取って見て色々な生き方がありますが、まずは肩書の呪縛から抜けるのがいつになるか?ですね。肩書き捨てたら地獄だった - 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方」という本がBLOGOSに取り上げられていましたので、興味を持って読んでみました。アマゾンのカスタマーレビューは結構酷評が多かったので、評判だけの本かな?と思いましたらなかなか良かったです。 この著者の宇佐美さんに比べたら私は学歴もそこまで行かないし、官僚でも無いのですが、一応、理系大学院⇒メーカの研究所なので、もっと低いところでの理系ではエリートだったとは言えるかも知れません(研究者の才能は無かったですが)。会社の評価も良かったですしね。 01Boosterは大手や行政などの出身者が起業して、運営に携わっているので、同じような経験をした人が多いと思います。そういった意味で共感できます。 IMG_8739 中にはズルしている人も居るんでしょうけど、肩書のある行政やら会社ではそれなりに忙しく働いておりますので、能力開発がされていないわけではないと思います。それ自体は否定するつもりはないんですが、使う能力(背筋は鍛えたが腹筋は鍛えていないというような)が違うところです。ただ、ある程度自信を持って肩書のあるポジションから出てくるので、客観的に見て必要以上に衝撃を受けるし、想定よりも相当稼げないなど、要は市場とのギャップがかなり大きいところに戸惑うわけです。 この宇佐美さんも風呂で咽び泣いたと書いてありますが、自分が必要なかったのではないか?とは当然そんな気持ちにもなると思います。そうすると安易に分かってくれそうな人にすがってしまったり、強いプラットフォーマにすり寄ろうとしたりなど、悪循環を繰り返してしまいます。 自分の足で立つということが分かる時 というところまでは悪戦苦闘をするんだと思います。文中にもありますが、「決められたレールの上で誰かが与えてくれた課題で合格点を獲り選抜される能力」と「市場のニーズを満たして新しいことを創造し、お金をもらう」というのは異なります。これが腹筋と背筋とでも言いましょうか。問題は前者で能力が高いほど、自分は後者もできるはずだと錯覚してしまうところです。ここが難しいところです。実際に後者もうまく出来るかも知れないですが、筋肉を鍛えてませんので、自己認識とのギャップが大きいと思います。 IMG_8712 大きいのが、やはり内部の団体への調整が多い肩書のある立場(逆に肩書があるから調整も多いとも言えますが)では、市場の声を真摯に聞くという経験が実はなかなか積むことが出来ないということです。これは心してかからないとならないかも知れません。 また、文中にもありますが「貧すれば鈍する」で、変に無料にしたり、顧客もお金を払ってくれるとかそうではないのかは相当分かれますんで、お金を払ってくれない人ばかりを集めたりしてしまいます。色々無償でサービスすればお金を払ってくれない人の方が当然集まりやすいですから。 地方創生コンサルを始めとして本当に出来る人の話も書いてありますが、結局のところ「本当に困っていない」と本当の再生はできないということかと。 まとめれば、本当に困って、自分や市場に向き合った時に肩書の呪縛から自分を開放することができるのかも知れません。そして、仮にそれに因われるのであればまだ本当に自分は困っていないとも言えるのではないでしょうか。

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