01Blog / 日本企業でボトムアップで新規事業を起こせないのは本当か?

2015.12.28

大手企業の方々とお話をする機会も多いですが、なかなか新規事業に苦戦しているのが現状です。では過去からできなかったのか?というとそうでもないと思うのです。下記の図を参照していただくと、欧米はJob Discripstion型ですので、自分の業務範囲は比較的はっきりしている。大陸型の企業はトップダウンが強い。一方で日本型のマネージメントは水の中にヒエラルキーが並んでいるイメージで、比較的ボトムアップでの改善や新規事業が起こしやすい体制であると思います。


稟議は日本に固有のシステムですが、良い部分もあります。集団合意形成できていれば、ルールでこうやると決めるよりも一度意思決定した後のスピードは早くなる特徴があります。一方で長らく新規事業を行わない組織では集団合意で新しいことを避ける形になっているので初動は非常に多くの反対に合うことは確かと思います。総論賛成、各論反対という状態でしょうか。

もちろん、濁流の中を流れに逆らって泳ぐようなものですから大変ではあるんですが、そこに完全に壁があるわけではないので努力や時間をかければある程度の事はできる組織文化もあると思っております。

この書籍に心理学者ワイルダー氏の研究に関して述べられております。簡単にいえば自分が同類だとみなす構成員の意見は聞き入れられない傾向にあり、他者の意見の方が内部の集団よりも意見が取り入れられる(真実味が増す)というところでしょうか。

上記を組み合わせると、日本の企業でも下記の2つを活用すれば様々なことができると思います。

1. 正しい野心を持って言い続ける。

2. 外部の意見、外部リソースを活用する。

大手企業はリソースも沢山ありますので、この点を上手く使えると非常に大きな事も可能になりますね。


変化への抵抗の底にあるものは無知である。未知への不安である。しかし、変化は機会と見なすべきものである。変化を機会としてとらえたとき、初めて不安は消える。 by ドラッガー

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