01Blog / Startupのメンターの条件とは?

投稿者:Goda George
2016/01/05 00:00

ベンチャー(スタートアップ)企業には良い助言者「メンター」の存在が極めて重要であると思います。一方で余りにも著名なメンターだけを集めてしまい、実際にはワークしないという話や、様々な理由で有効に動いていないという話も同時に良く聞きます。例えば、若くて社会人経験の無い方が目上の方に色々言われて、まだ、荒波にもまれていないので、聞き流す事を知らずにサービスが停滞してしまうとか、有名な欧米のインキュベーター・アクセラレーターだとメンターが知名度を上げる事を目的としてしまってうまくいかないというような話です。では、どのようなメンターが望ましい(Effectiveな)のでしょうか。幾つかの例をベースにまとめてみます。

TechStarsに代表されるようなMentor Driven Accelerator(メンター主導型アクセラレーター)はStartupの生存率が高いのが特徴です。現在の統計ですと90.18%が存在または買収されています。企業生存率は様々なデータがあるのですが、TechStarsは現在約10年ですので中間の5年を取ると15%-80%ぐらいの値があります(日本の中小企業ヨーロッパ)。イメージとして50-60%ぐらいと見ると正しそうですので、これに比べると1.6倍ぐらいは高い生存率です。TechCrunchでもStartupの成功に対してのメンターの有効性に関して語られています。

TechStarsのメンターの心得はこちらに。とても参考になります。

Startupに限らず「メンター」というカテゴリーでは日本国内のメンター協会系の団体の要点()を簡単にまとめると下記になります。

共に学び合う(共に成長するという双方向性)

メンターがそう思うではなく、メンティ(被支援者)にメンターだと認められる

(メンティの)価値観と行動と結果を結びつけ、最大限の力を引き出し、あらゆる困難に立ち向かえる勇気を与え続ける

教えずして人を育てる、メンター、その人の存在だけでメンティをやる気にさせる

簡単にいえば「メンターがメンティに教える」という一方向の行為とは違うということですね。TechStarsのマニュフェストに関しての意見もあります。

現実主義になれ

楽天的(Be optimistic)ではなく、リアリスティック(現実主義 / Be realistic)にこれは言い方の問題で、足元のマネタイズは現実的な意見を、遠くは理想を、とも置き換えられるかと思います。つまり、短期計画はやはり現実的に稼ぐようにStartupの目を覚ましながらも(足元の理想に流されないように)、長期的にはうまくいくように理想も追うという感じかと。こちらには多くのメンター経験を通じて下記のコメントが。

残酷なぐらい正直になれ

多くの場合、単なる「いい人」になってしまい、毒にも薬にもならないという感じだと。ここからも一箇所。

単なるやな奴になるな

要は最初の頃はStartupのサービスも製品も、アイデアもボロボロなことがほとんどなので、それを批判しても始まらないというところだと思います。残酷なぐらい正直になると同時に単なる批判屋になっても無意味。このバランスは難しい。。ここにも含蓄のある一言が。

良い答えを与えるのではなく、良い質問をすること

答えは誰もわからないとも言えるし、人は自分の口から出た言葉でしか動かないとすると、質問の能力は(これはメンティ側にも)問われるところです。ここにはメンターの効率の話が書いてあります。2つだけ抜き出してみます。

10倍ルール

正式な相談役(アドバイザー)にある時期からなる

一つ、メンターの役割は結局、ある分野の経験者にはかなわないので、自分ないしは自分のネットワークで経験者を紹介することでStartupの時間を10倍(1時間で10時間分の効果)効率化できること。もう一つ、メンターは見返りを求めないというのが基本なんですが、ある時点(十分なValueを出したら)でアドバイザーに正式になる(この場合、コンサルのようなのも?)という形が良いと。殆どのStartupは失敗するので、その正式な相談役になったということは「時間を正式に創る」ことであり「成功にコミットした」ともいえるとのことです。これもわかりやすいですね。

どちらかというと、年配者(経験者)が若い人(未経験者)を教えるというイメージが日本では付きがちのメンターですが、自分自身も事業家として事業を創ろうとしており、相手に貢献することで自分自身も学んで、成長していくという事がメンターの基本的なところかもしれませんね。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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