01Blog / 起業とは教えられるものか?

2016.01.28

起業にも3つの種類があり、独立、中小企業、グルーバル事業機会型に分かれるかと思います。ここでは急成長を目指すStartupと呼ばれる起業のカタチが果たして教えられるものなのか?という疑問です。独立という形であれば教えられる気がします。一方で、Starupでどーんと大きくするものをノウハウ的に教えられるものか?という疑問は残ります。非常に難しい課題ですね。

運命論的に言えばDNAで決まるから、才能の問題となるでしょうし、欧米などは人生は変えられるという考え方をするでしょうから、なんとかなるということになるでしょう。

日本においては起業をされている人が少ないので、教えられる人材は限られているかと思えます。起業経験+成功経験(失敗経験も重要ですが、成功側でも独自の経験があるかと)のある方ですね。かつ、それが、Startup(急成長を目指す組織)の経験である必要がある。

そもそも起業家や起業家精神とは何か?ですが、Entrepreneurial Spirit というものが近いかと思いますので、ここ(Inc.com)にその特徴があります。

・情熱を持つ

・いつもどうやったらもっと上手くできるかを問い続ける

・全ての可能性に楽観的である

・「計算された」リスクを取る

・そして実行する


ということだそうです。これを考えると、そうなるように、と伝える事は可能で、様々なプロセスを教える事も可能であると思います。つまり、経験者(の方が深みが増す)が教えることは可能であろうと。問題は、では、その後、勝てるか?となるとちょっと別の話しになる気がします。オペレーションが得意な人、サポートが得意な人、様々な「強み」があると思います。ここにあるように、会社の成長過程で求められる人格も異なります。全員が全ての分野で高い能力を発揮する事は難しいでしょう。文末のように、大きな成功者はどこかに欠点を持っていたりします。その代わり、強い部分もある。総合的に◎というのでは勝てないのかも知れません(COOやマネージャーとしては良いでしょうが)。

例えば野球を教えることはできますが、プロ野球の選手に誰もがなれるわけではありません。また、絵画も教えられますが、全員が食えるような芸術家になることもできません。才能があってもゴッホのように生前はあまり認められないケースもあるでしょう。

回りくどくなりましたが、起業自体は教えられると思います。但し、それが勝てるか?となると、チーム、運、才能の問題が出てくる。教育といっても、どちらかというと底上げではなく、トップをより、競わせるというのが起業ですし、かつ、一人でできるものではありません。チームで闘いますし。また、時流に乗って勝った方もいますが、シリアルアントレプレナーというものも存在します。実際に、成功体験は邪魔にもなりますが、勝ち方というものが身につく結果ともいえます。70%(経験) 20%(薫陶) 10%(勉強)の法則がありますが、これを置き換えると、教育で10%の起業家能力は付くのかも知れません。次に良いメンター(Startupのような急成長組織の経験のある)がいるかどうか(日本はそもそも少ないし、更に地域などは少ないですね)で20%、後は、70%が経験ということかと。では、これをもう少し改良すると。

35%の才能 / 35%の経験 / 20%の薫陶 / 10%の教育 としてはどうでしょうか。才能と経験の比率は難しいところですが、どれぐらいの規模を狙うかですが、世界で勝つとなると、もっとこの才能の比率を上げても良いように思えます。ミラクルが必要なスタートアップでは良い意味での「狂人」と「変人」さが必要かと、では、狂人や変人になることを教育できるかと言うと。。

上記をまとめると、起業家教育は座学では10%ぐらいはなんとかなりそうですが、そこに良いStartupを経験したようなメンターが必要、更には実践しないとそれ以上は伸びず、世界で勝つには+才能というところが落としどころかと思います。

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