01Blog / 連携、協力、提携、弱いからこそスタートアップは「プラットフォーマーの横暴」を考慮すべき

投稿者:Goda George
2016/02/01 00:00

必ずしも米国が良いわけではないが、米国ではアライアンスとかは楽だと思ったりします。ここからここはあなたで、こっちは私、で、お金はこれこれ、と決まるので。一方で強い代理店制度もあるので、組むことを前提に考えられているということ(必ずしも組むことにメリットがない)を考慮する必要がありますが。

日本の場合、Win-Winを考えられる人は思いの他、少ない気がします。多分、個別のコミュニティでの関係が強いので、この結果、コミュニティに属さない人への配慮の部分が弱くなることもあるかと思っております。なので、M&Aがそこまで強くないこと。連携・提携があまり得意ではないということになると思います。一方で、今後の日本にはアライアンスやM&Aがとても重要になりますので、正しい野心を自分の属するコミュニティの外側まで持てるかどうか?は非常に重要な要素になると思います。

さて、スタートアップは知名度もリソースも無いので、何か強い存在(大手企業、権威のある大学、その他団体、人など)と連携、協力、提携などをしたくなる欲望に駆られます。これは当然だと思います。

ここで考えないとならないのは「プラットフォーマーの横暴」という現象です。強い存在というのは一種のプラットフォーマーだといえます(プラットフォーム戦略)。このため、戦略なしに組むと相手のプラットフォームに貢献するだけの存在となってしまいます。

難しいところですが、強いプラットフォーマーはそのプラットフォームを強くしようという意志が働きます。このため、そこに参加するプレーヤーにとって横暴になってしまうということですね。多くの事例があります。この前、某有名フード系サイトの創業系の人が、

提携は最後の手段

と言っておりました。色々苦労されたんでしょうね。これは代理店系でも発生しますが、個々に自由意志を持ちますので、必ずしも自分たちの有利には動いてくれませんし、自社も実は、相手にとって十分なメリットを渡していないケースもあります。また、人にもよります。中には正しい野心を持った人がいますので、こういう人は(良いカタリスト)は極めて重要で、人生の中で付き合って行きたい存在ですね。

戦略では相手の存在が重要

これは地政学の奥山さんのお話ですが、私が常日頃考えているのは、日本の場合、相手が自由意志を持つという事を考慮に入れていないケースが多いと思うのです。例えば、自社がこうだから相手は理解するという感じですね。特にコミュニティが強いので、強いプラットフォーマーがより横暴になる傾向があると思います(思ったよりはというところですね。諸外国の財閥に比べたらまだまだ相当優しいという言い方もできますが・・・)。

さて、結論を言いますと、スタートアップは時に臨機応変に対応しながらも、周りには頼らない、依存しない、喧嘩はしない(無用な競合はしない)で最初は辛いですけど、自力で頑張るのが私的には良いと思います。正しいことをやっていればお天道様が見ていてくれるという日本だけに通用するような考え方は微妙ですが、少なくとも自力を基本として、如何にプラットフォーマーの正しい野心を持った人を大切にしながら、自力で時間がかかっても力を蓄えていくというのが重要だと思えます。また、それを巻き込む力も同時に重要だと思えます。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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