01Blog / 世界の金融機関のオープンイノベーションを巡る取組

2016.02.03

中国の景気後退の話しもありますが、世界のトップバンクは中国勢が強いです。では、世界のトップクラスの銀行はStartupとの関わりをどのように考えているのでしょうか、ここに少しまとめてみます。

1. China(第1-3位)

まずは、中国ですが景気減速の観点でStartupを金融的に支援しようという動きが見られます(その1その2)。

2. BNP(第4位:フランス)

これはフランスの大手銀行です。結構色々やってます。5都市での同時ハッカソン(San Francisco, Paris, Brussels, Rome, Istanbul)ですね。規模がすごい。300人の開発者等に100名のBNPの国際的な専門家ですよ。ハッカソンやアイデアソンは日本ではそこまで事業創造につながらないという意見も多いのですが、国によっては一味違います。何かあったら「やらない」という選択肢が無い国もありますので。

innve&Connect Acceleratorを運用してます。

3. Barclays(第6位:UK)

ここはTechStarsと組んだBarclays Acceleratorが有名ですね。

4. JPMorgan(第7位:US)

JPMorganのグループ会社ですが1980年から出資をしていますね(大型の出資もしてます)。また、Tech Startupに関して経営層が危機感を持っているとのエントリーもあります。デトロイトでSmall Businessに7億ぐらいは出資しているようです。

5. ドイツ銀行(第8位:ドイツ)

ベルリン、ロンドン、シリコンバレーにStartup向けのHubを開設。ベルリンではMicrosoft、ロンドンではHCL、シリコンバレーではIBMと組んでいるようです。

6. その他

Fintech系のアクセラレーターやインキュベーターはこちらを参考に。

一つだけいえるのはかなり大掛かりに本気で海外はオープンイノベーションを実行しているということだと思います。それぞれの関係者と組む事もいとわないですね。

この原因は中国の大躍進にあると思います。ほんの5年も前までは欧米の銀行がトップを占めていました。一方でここ数年の間に中国勢がトップを独占しています。この巨大な変化に先進国の銀行は対抗する手段として時に世界に革命をもたらしてしまう Disruptive なStartupとの連携を深めているといえるでしょう。これはちょっとしたオープンイノベーションの活動では生き残れないということだと思います。やるなら本気で市場に向かいあう必要があると思います。


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