ゼロではないんですよ。例えば、AnotherShotGolfの佐々木CEOはゴルフに関しての仕事がどうしてもしたくて起業したというタイプです。ただ、一般的には誤解があるなー?と思えるのです。
そもそも明確にやりたいことがあって起業した人は殆どいないのではないか
臆病者のための科学的起業法の中にはそのような例がたんまりと出てきます。私も全然やりたいことがあったわけではなく、結局、それにハマってしまったという感じに思えます。色んな人の話を聞きますが、初度は「多少」やりたいことを目指してやっているように見えますが、結局はピボットしまくるので、自分のウィルと市場に落とし所を見つけて、それがスケールしているだけに見えます。ロマンが無くてすみませんが。。
創業者は常に確信犯
スリッパの法則の中の名言ですね「創業者は常に確信犯」。そもそも、人は武勇伝が聞きたいのです。「たまたまそれがあたっちゃってー」というよりは、「枕元に神が現れて、啓示を・・」とまでは行かないですが、ストーリを聞きたいのです。
これをやれるのは自分だけと感じて、昔からの夢でした、そして遂にチャンスが現れ、云々・・
に比べて
たまたま、リストラになりそうだったので、人に誘われて、やってみたら、たまたま・・
というのではインパクトが違う。後記の方が好きな人もいるでしょうが、そもそも、創業者は常に確信犯なのです。聴衆に響く話を戦略的にするのは当たり前です。嘘までは付いていないかも知れませんが、ものは言いようですから。
問題は多くの人が何か明確にやりたいことが無いと起業出来ないと思ってしまうこと
問題はここですね。やりたいことが見つからないとか、色々あります。それを理由にいつまでも起業しない人もいます。別に起業することが正しい訳ではないですが、あまりにも時間を使いすぎるのもどうですかね?私が思うに殆どの人は自分がやりたいことを知っていると思います。問題は自分で認識できないだけと思っています。
どのような人生を送るかは人次第ですが、そもそも明確にやりたいことがあって起業した人はそんなにおらず、最初に紹介した臆病者のための科学的起業法にあるように、成功した多くの人がリスクを抑えて臆病者であるという事実を知って頂く方が良いのではないか?と思えるのです。日本は起業活動率が低く、迷信がまかり通っている気がします。今一度、そもそも、起業家の多くは極めて臆病であり、かつ、やりたいこともそもそも明確でもない場合が多いという現実を知る事は重要だと思えます。

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。