01Blog / 起業家が尊敬される日本を創らなければならない。会社の規模が大きいから偉いという考え方を捨てなければならない

投稿者:Goda George
2016/06/11 00:43

起業家が尊敬される日本を創らなければならない。会社の規模が大きいから偉いという考え方を捨てなければならない。

これは正直難しい問題です。少しまとめてみます。基本的に経験が無ければ、後はスケール型の経験が無ければStartupを目指す起業家の気持ちを会社員だけの経験で理解するのは不可能(← 敢えて「困難」ではなく「不可能」と言っておきます)ということだと思います。

どうしても起業側からみると会社員の活動が甘く見えてしまう

これは起業側でどうしても出てくることです。ある程度大きな会社で新規事業を行う場合、承認を得る必要性があるので「審査に通す」ことと「やらない」という選択肢があります。一方で、起業では審判を下すのは「市場」であって「上司」ではありません。また、試行錯誤でボツにするプランはあるでしょうが何かを「やらない」という選択肢がありません。大きな会社では動かしてしまえは大きなリソースを使えますので、インパクトが有ることができることは分かっているものの・・・

PDCAしかしていない起業側からみると、PDCAする前の議論を続けている企業側の活動はどうしても甘く見えてしまいます

この関係で、企業側の人が、起業系に色々イヤミを言われてイヤな思いをするというケースも散見します。これは致し方無いですね。

もう一つ、被雇用者の方が圧倒的なマジョリティーなんです。なので、仮に100%正しかったとしても起業家の意見は常にマイノリティーなんです

この事実は大きいです。

世界的に最も低い日本の起業家の社会的地位

私が起業の世界にいて思うのは知らず知らずのうちに、大手ではかなり良い人に絞られて会っているなぁということです。世の中には色々な人が居ます。その中で起業家に関して良くない感情を持つ人が居ることも事実でしょう。

さて、こちらのベンチャーエンタープライズセンターの資料によれば、起業は職業選択に対する評価でロシアに次いでほぼ同じで70%以上が「好ましくない」と思っており、尊敬されるか?というところではロシアに次いで低いです。

国際的に見て少なくとも日本の起業家の地位はトップクラスに「低い」

という事実はあります。確かに世間には起業家を良しとしてくれる人も居ます。一方、会社さんでも担当の人はともかく、ちょっと事業部になると下請け扱い、上から目線はザラです。

人にもよるでしょうが、PDCAを回しまくって実力がかなり高い起業家もおり、社会的地位とのギャップの前に、この国では正当に能力を評価しないのか?と思うのはある程度仕方がない事です。

普通に対等に話していても厳しい

なので、Defaultで地位が低いのですから、実は下記があると思います。

対等に話しているという時点で問題

これは大きいです。では、会社員の方がわざわざへりくだって話す必要もおべっかを使う必要も無いでしょう。となると、ここでDefaultで心のギャップが生じてしまうのです。この点を会社員の経験しかない方にお話しても理解は難しいので、言葉でそういうものです。とお伝えするしかないところです。

最初はキツイ人間関係

会社の社内を見て仕事をしている人にとって起業家は外部者です。特に気を使う必要はありません。なので、「一緒に組もうと思ってまして、教えてください」「仕事をお頼みしたいので」と言いながら情報は取られて、その後音信不通なんてことは起業側になればザラです。これはなかなか企業側では後先の関係があるので起きにくいんですが、起業側では一般に極めて良く起こる(付き合いの70%ぐらい?)ので、よく、当初人間不信になっている人が居ます。

それって、起業側の人が甘いんでしょ?

という言い方をする人もいますし、そうも思います。しかし、最初はわからないですよね。会社の頃の人間関係しか知らないと、また「人の役にたてば何か。。?」みたいな下心もあるので。ここは難しいですね。これは時間とともに改善はする(学習する)んですが、頼まれたら断りづらい(アセットが当初無いので、吹けば飛びますから)という苦渋の選択を起業側は迫られることになります。このような経験が起業側に積み上がっているので、前章の「普通に対等に話していても厳しい」につながります。

給料が出ているかどうか

ここは大きいところです。企業では新規事業でもなんでも「0⇒1」というのは私は存在しないと思います。良くて「1⇒2」ですね(オフィス、給料、社名などがそもそもあるので)。起業では「0⇒1」になります。年収300-400万でも稼ぐとなると大変です。如何に会社員の頃の給料が高かったのかを思い知る瞬間です。打ち合わせ一つでも起業側にとっては大切な投資ですね。これを会社員の人にわかって欲しいというのも逆にナンセンスですね。相手は経験したことしかわからないので、リアルに空想することはそもそも不可能なんです。なので、起業側はうまくバランスを取るしかありません。

前の社長に・・

「なんでも言ってください!」といっても実際に言ってくる人なんて殆ど居ない。だから言っても問題なし。そして、自分に貢献してくれる人にだけ貢献するんだよ。

と言われて、なんだよそれ?と思いましたが、今はよくわかります。会社でも起業でも皆さん生きるのに必死なわけです。究極には相手のことを考えてくれるわけではありませんね。

ビジネスプランなんてそもそも最初はボロボロ

なんだ、このビジネスプラン(技術)は?ウチの方がうまくできる!ウチでもっとすごいのをやっている

なんて話は、会社の人からものすごーーーく、良く聞きます。

違うんですよ

どんなに優秀でも最初に持ってくるビジネスプランはボロボロなんです。この当たり前のことを理解している人が殆ど居ないのが事実です。起業はヘタしたら600倍(今まで言葉に出して行った人の最高値)で動くんですから・・・

そのボロボロの子どもみたいなプランを持ってきた人は、その何年か後には自分のいる会社を買収して、自分の社長になっているかも知れません

それがスタートアップなんです。

結論として違うということを知る

理解しようとしても結局のところ起業家と会社員の経験しかない人が分かり合うのは難しいです。理解はしようと努めながらも、分からないということを知るというのが一番肝要なポイントだと思います。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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