01lBog / スタートアップでの給料の話

投稿者:Goda George
2016/07/08 00:00

スタートアップはすべきだとは思うものの同時にたいへんな部分もあります。文末に「スタートアップの問題点」を列挙したスライドを載せておきます。

スタートアップ以外に選択肢が無かった

個人の話でいえば長く会社員生活を送ったはずなのに一回、スタートアップに行って、その後の買収先の大手で半年しか持ちませんでした。様々に色々やろう(もちろん、転職も含めて)したんですが、ことごとくダメになり他に選択肢も無い、預貯金も(キャピタルゲインや過去の貯蓄で+1〜2年程度大丈夫でしたが、先は見えた)減るという状況で、起業以外に選択肢が無いというのが実情だったと思います。

少なくとも私は起業の道に行きたいと思って来てません。行けたら良いなぁとは思いましたが、とてもそんなことを目標にする勇気は無かったです。もちろん、起業にはお得な面があることは知ってました。

私が大量に見るに「起業」という手段(選択肢)を取りたいという人はいます。では、これは何かどうしても?というものがある人はそこまでいない気がします。

スタートアップ創業者は2年間はその事業での給料は難しい

従業員には給料を出しているが、自分は取っていないというのは良く聞きます。但し、あまり良いことだとは思えません。取り過ぎも良くないかも知れないが、これはモチベーションコントロールの問題ですね。一般論ですし、人によっては自分の経験ある事業をする場合もあるのでここまで行かないでしょうが、自分の「事業」で真の意味で給料を取れる(多くの場合役員報酬であり、かつ、ちゃんと売上が出てという意味での報酬)のには2年間ぐらいはかかるのではないか?と思えます。

つまり、2年間は無給でもなんとかやっていける(貯蓄なのか、ラーメン代稼ぎで)能力?なのか?蓄え?なのかがあると良いとは思います。

600万でも800万でもその給料は無理です

会社の資金調達額を見てみると300万〜1千万?とかですかね。初度であれば。私が500万円の年収あるいは300万円の年収だとしてもこれは非常に高いなぁというのはスタートアップに来て思いました。調達額(or 借り入れ)がまぁ、1000万以下、3000万以下というレベルだと、本当に必要な人を、安価にしか雇えません。もちろん、ジョインする側にも生活がありますから、このせめぎ合いは難しい。そもそも優秀な人は年収も高いですから、これまたなかなかです。元々の年収が800万とか1000万とか言われると流石に怯んでしまうでしょう。優秀ではあるのだが、今の時点ではちょっと難しいという感じです。当初から資金調達してこのような額を払っているケースもありますが、なかなかうまくいかないんじゃないかなー?後でコストカットしているのをみると、ゼロがイチになってそこそこの売上(利益)が見えてくるまでは、このような給料には対応できないのではないか?と思います。

大手の人は嬉しい部分もあるが

大手には沢山良い人がいます。ただ、なかなか普通には手が出ませんね。誰も創業者のために犠牲になろうとは思っていないでしょう(そうおもってもらえるカリスマ経営者もいるかも知れませんが)し、経営側からみれば、どれぐらいのパフォーマンスが出るかわからない中で、元の給料をあまり参照にすることもできません。

スタートアップとはいえいつまでも給料が低いわけではありませんから、ここは、期待値(やりたいこと)とリターン(報酬)のバランスを取ることになります。一ついえますのは、

創業者とそれに続いてジョインしてくる人とは想いは大きく異る

ということですね。後続の人がやる気が無いとかではなくて、立っている位置が違うということです。

上げたくても上げられない

これが難しいところですね。足元がしっかりしていないスタートアップでは給料を上げたくても上げられないですね。中には宜しくない創業者もいるとは思いますが、一般的に思うのは今、固定費を上げてしまうと、未来の選択肢を狭めてしまい、結果的に報酬も上げられないということです。このせめぎ合いは難しいですね。逆に初度渋くなく、上げてしまうと、後々大変な気がします(という例を沢山見てます)。これは難しいです。バランスを見ながら上げていくしか無いですね。

こんな報酬でイジメられて一体何なんだ?

人によっては創業系はこういう感じで思うでしょうね。高い報酬を取っていれば、まぁ、仕方がないか?とも思えるのですが、場合により無給か(01Boosterは3年間無給)、非常に低い報酬(10万とか15万とか)で動いている場合には、場合により高い給料をもらっているクライアントとかに色々言われると、少し恨み節も出てしまうのですが。。相手には関係のない話ですし、自己責任ですので。これはなかなかやるせない(自己責任ですので、だったら転職したらいいじゃないか?という感じ)ものですね。ここは創業系は人にもいえないので辛いところですね。

短期的リスクなのか長期的リスクなのか

スタートアップの最初の頃の良いことって、なんでも自分で決められる(出勤時間、オフィスの場所、今日寝ているか起きているか)ということぐらいですかねぇ。一部、ビジネススクールなどでは、よく起業しましたね!と少し虚栄心は満たせるかも知れませんが(虚栄心で飯は食えないので・・)、そこまで良いことはないかも?です。ただ、人の許可を貰う必要はなく、色々試せるので、この点は楽しいともいえますね。

結局のところ、短期的にはそれなりに辛い想いもするでしょうし、必ずしも成功はしない。その場合でも、正直、その後のリスクはそこまでない(転職やらその他はかなり人的ネットワークの関係で楽になるケースが多いので)というところはあります。短期的にかなり辛いけど、長期的にずっと報酬が低いわけでもありません。報酬だけでいうのであれば何千万というのも可能でしょう。

仮に今、やりたいことができないのであれば

仮に今、会社の中やその他でなかなか周りの環境でやりたいことが出来ない人も多いでしょう。多くの場合、起業しか無い(あるいはスタートアップのような小さな組織に入るしか無い)ケースも多いのではないかなー?と思います。創業側に回るのであれば2年間ぐらいは無給でも耐えられる準備を。そして、スタートアップにジョインする場合は給料の大幅な目減りを覚悟して「いくらでもいいので新しいことをしたい」という想いで、自分の持つリスク(特に家族や生活)と良く照らし合わせながら(リスクが高い場合は少し上向いたスタートアップにジョインする側を狙う、リスクが低い場合は創業を狙う)道を決めれば良いのかな?と思います。

いずれにしろ、給料の面では是非、味わうべき創業初期は非常に期待できないと思いますし、給料を考えるのであれば、その会社の将来には悪い方向に行ってしまうので、そのバランスと自分の未来を考えて決めて頂ければ良いのではないか?と思います。

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投稿者
Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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