01Blog / 事業創造において「順次戦略」と「累積戦略」を活かそう

投稿者:Goda George
2016/09/13 00:00

「順次戦略」と「累積戦略」という考え方はなかなか目からウロコで良く紹介させて頂いております。特にスタートアップのような場合には非常に目的志向になるので、累積戦略が疎かになるます。問題は、両方必要だということです。

順次戦略と累積戦略という考え方

元々この考え方はワイリーの戦略研究から来たものです。詳しい説明はこちらにあります。簡単にいえば順次戦略は目標を定めて一歩づつ進めていくやり方です。例えば、100店舗コーヒーチェーンを5年で出したいのであれば今日は何をするかというものです。目的志向ですね。KPIを定めて、費用対効果を考えてどうのこうのというところですね。

累積戦略は逆に英語を勉強していつ効果がでるかわからないが、ある程度続けていると、ある時点で効果が出るが、それがいつかはわからないというものです。頑張っていればいつかは報われるという日本型の考えと合うので広く受け入れられている考え方です。コップに水を注ぐと、ある時点で溢れるというイメージですね。

自己啓発本はどちらかを・そしてスタートアップ的には順次を好む

多分、世に出ている自己啓発本はどちらかに偏ってますね。目的を明確化して定量管理してというものと、挨拶を頑張れば・・という感じです。

問題は、スタートアップのようにリソースが限られているとどうしても順次に寄りがちですし、大手企業であると今度は比較的累積的な部分を求められるところでしょうか。

大きなポイントは偉大な会社を創るためには両方が必要だということですね。

実際にはどうなのか

例えば、何かのイベントを開催したとしましょう。見込み客が何%いて、その成約率が何%だから〜という考え方もあるでしょう。しかし、直ぐには効果が出ないかも知れません。一方で、それを何回もやっていると知名度は上がってきますので、ある時点で営業が取りやすくなったりします(1−2年かかりますが)。では、イベントなんて効果が不明だから!と順次ばかりに走るとなんの評判も無いので難しいということがあります。

では、どうするのか?

これ難しいんです。スタートアップでは累積戦略を実行するのが。なので、ビジョンや会社の方向性に合っているが直ぐに効果のでないものも割りきってできる範囲で行う必要がありますね。

例えば、01Boosterであれば・・

地域を含めて様々な起業家・事業家(企業向けも含め)向けのセミナーや01Dojoを行うのは起業家の発掘やソーシングに長ーい目でみればなります。人脈もできるでしょうし、知名度も上がるでしょう。しかし、直ぐには効果が出ません。これが累積戦略です。かれこれ4年間もやっていると、今までなかなか相手にしてもらえなかった自治体や大学とも色々やれるようになってきました。起業家のコミュニティーもできあがってきて、出資も11社になりました。こういった類でしょうね。

一方、順次に関しては、例えば、今期何個コーポレートアクセラレーターを受注するかでしょうか。これはある程度予算を決めて取り組む感じです。

累積は正直難しいと思います。コミュニティ創り・レピュテーション創りなど短い時間ではできないものです。とかく、スタートアップの経営者は株主への説明も難しいので累積を避ける傾向が見られますが、自社の事業または創りたい世界観に関してプラスに働くのであれば業務のある程度の時間を累積に充てていく必要があります。

累積戦略を行うためには世界観が必要なのです。「自分たちは世界をどう変えたいのか?」です。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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