01Blog / 情緒的なビジネスモデルが多いのは何故か?

投稿者:Goda George
2017/03/15 00:00

様々な地域を含めたビジネスの話を聞く機会が多いのですが、ある程度スケールしているものは別として全体的に情緒的なビジネスモデルが多いなぁと思って聞いてしまいます。

利点は欠点なので一方的に悪いと決めつけるわけにはいかないのですが、結果的に最低限(何かよほどの蓄えや成功者でなければ)、生きてはいけるというところは担保したいところです。

スタートアップにとって生き残るというのは重要な要素、かつそれがラーメン代稼ぎではなく、主軸のビジネスで。

何かクールなことをしようとしていないか?

ステレオタイプはよくないのだけど。前にシンガポールで様々な人のビジネスプランを聞いている時に、見た目ではアジア人でわからなかったのだけど、一点、

確かにクールでそれは素敵だけど、どうやって儲かるのだろう?

と思う、ビジネスを聞きました。英語で何人か分からなかったんで、どこの国ですか?と聞いたら日本でした。そこで、会った、別のアメリカ系の日本人の人に、

日本人は何かカッコイイこと、クールなことをしたがりますね。USでは多くの人が抱える深刻な問題を解決することが基本ですよ

と言われたことがあります。全体的に日系のビジネスモデルにこういう傾向が多いという事実はあるのかも知れません。

悪く言えば自分のニーズに応える、顧客発明モデル

多くのビジネスモデルが実行フェーズを経なければボロボロなのは驚くに値しないし、え?そんなの何がいいの?と素晴らしい事業の多くは世界にまだないので、そう思われるのも(言語化が難しい)事実だと思います。しかし、どうもそういうのとは違うなー?と思うのです。一見、こりゃぁ無理!っていうビジネスモデルを辣腕で成功させる猛者もおりますので、常に「自分は間違っているかも知れない」と考えるのはメンター側のエチケットでもあるのですが、やはりなぁと。

議論と深掘りが弱い?

全体的に「表層で見える直接的な課題」「誰もがそうかも?と思いそうな一見正しそうな解決方法や課題」と、もっともっと深い「そもそもの本質的課題は何か?」という部分の掘り込みは浅い気はします。例えばダイエットをしたいのでダイエット手法をという単純なものでも、ダイエットをしたい理由は「モテたい」かもしれないし、「健康」かもしれない「単純に趣味が欲しい」のかも知れない。もっともっと本質をついていくと別の答えが出て来るかも知れません。それぞれの本質的な課題において、そのソリューションから訴求方法、マネタイズ手段(ある課題に対し、別のニーズでお金を払う人は別にいるかも知れない)まで変わってくる気がします。

「表層で見える直接的な課題」と「誰もがそうかも?と思いそうな一見正しそうな解決方法や課題」は特に和を尊び、議論(議論の否定を人格否定と取られる)の苦手な日本の場合はなかなか「深掘り」や「更生」ができないのかも知れません。

その結果はビジネスの失敗というのであれば、メンタリングの非常に基本は「批判はNGだが、残酷に」なので、言い方は残酷にというのはありそうです。

何故、情緒的なビジネスモデルになるのか?

特に様々な産業や地域が衰退する中で感情的・情緒的なビジネスプランが多い事実は否めないでしょう。しかし、衰退するには理由があり、何か衰退を止めるという施策では解決は難しく、何か、それを再発明(再定義)するようなモデルが必要になる気がします。

問題はこの感情と情緒。悪いわけではないんでしょうね。でも、ビジネス上で欠点にもなり得ます。こんなイメージでしょうか。

A:「こうした方が良い(←うーむ、それって自分が思うか、自分の気持の課題ではないか?という気も。。)」

B:「まぁ確かに」「でも誰がそれを望むのだろうか?」

あったらいいねモデルが悪いわけではないのですが、なんとなく言いたいことは分かるんですけど、他者が不在か、ロジカルに「確かにそうだ!」とか、「おお?これなら世界変わりそう!?」とか「なんか、すげー、できそう!勝てそう!」「ワクワクするなー!」という感じがというよりは「漠然とわからなくは無いけど、誰がお金を払うのだろうか?」というイメージでしょうか。

いずれにしろ、ビジネスの立ち上げには時間がかかるので(2年の法則)ピボットは悪い選択肢ではないとは思います。どのようなビジネスも多かれ少なかれピボットを実施すると思います。

多分、もう一歩概念を上げて、そもそもその課題は何故生じており、どんなプレーヤーがおり、彼らはどんな闘い方をしており、ユーザの本質的な(根深い)課題はなんで、そこにどんな世界を打ち込みたいのか?

特に課題先進国の日本では深く深く思考することが求められているのかも知れません。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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