01Blog / 起業する時のお金のはなし

投稿者:Goda George
2017/02/01 00:00

お金の問題はなかなか書いていないし、日本ではあまり話さないので、知見的なものの差がかなり激しいことの一つですね。ここに少しまとめておきます。私の考えですので、あくまで一意見として。

給料が出ない状態は想定よりもキツイ

会社員の人にとっては給料が出ない状態というのは思いの他、想定できそうでできないものです。一つ思うのは、これは想定以上にキツイということです。お金が無いという意味ではなく、減っていくという状態はなんとも精神状態に良くないということです。かつ、その状態はかなりの間(数年)続く可能性があるということですね。

誰もが何かの収入源を見つける(仮にそれが再就職だとしても)のですが、かなり定収入が入ってきません。問題はその時の精神状態ですね。思いの他、お金は無くなりますね(無駄遣いというよりは想定外に出ていく)。

なんというか、多分、会社員の頃は期待しないまでも次の月にも補填があるわけですが、この思考回路のままなんだと思います。そうすると、思いの他減ると感じるわけです。

貯金はどれぐらいあればいいのか

1000万ぐらい欲しいですね。問題なのは200−300万円で固定費が高い状態ではなかなかキツイ。ローンがあるとか。感覚的に「え?」っていうケースが多いですね。私の場合は「車売却」「ローンなし(元々ローンしたこと無いですが)」「家賃低下」と削れる限りの固定費は削りましたかね。

問題をそのまま言うと、正直、いきなり起業しても勝てる人は殆ど居ない事です。アンラーニングする期間が1−2年は必要なので。となると、少なくとも事業立ち上げの2年+「アルファ」のアルファ分の余裕が欲しいのです。子供が小さく、家のローンを抱えてとかは正直難しい。起業しなくても、起業しているベンチャーにジョインされることをお勧めします。また、機会はあります。

家族は家族

前に、会社をたたんだ人から、最後までしっかり残って会社の精算をする人は家族の絆も強く、逃げてしまうような人は家族離散と聞いたことがあります。これはともかく、家族は家族ですね。嫁ブロックを解除して、理解はしてくれても、贅沢しないまでも生活ぐらいは出来る必要があり。問題は多くの場合、

生活レベルを落とせる人は思いの他、少ない

ということですね。家族には家族の人生があります。

ラーメン代を稼げるかどうか

ラーメン代稼げるとそれなりに安心材料になります(人間弱いのでリビングデッドには気をつけるべきですが)。問題はラーメン代稼ぐのも相当たいへんです。例えば、大手からの受注なんて(自分が出た所からなら取れたりしますが)ほぼ当初は絶望的。それだけで半年ぐらいかかります。10人ぐらい仕事やるよ!という人を見つけておいて(可能ならプロボノでも仕事を受けておいて)、実際にオーダーくれるのは1−2人ですが、ラーメン代は担保したい。まぁ、いやはや、世間は冷たいというのを味わう瞬間でもありますが。人にもよるでしょうが、(知名度や信用・実績無しでは)10万円稼ぐのたいへんだったりしますので。

融資や出資

そもそも起業当初は非現実的なことを話していることが多く、融資もそんなに貸してくれるものでもありませんし(政策金融公庫さんとかと予め現実的かどうか相談しておくことをお勧めしますが)、出資は個人的には競合や大手が来て、どーんと広げる時に受けるものだと思ってしまいます。最初から出資を受けたら、そもそもValuation低いし、金額も低いし、なんだか分かりませんね。

できる起業家はセコい

一つ言えるのは、できる起業家はセコいと思います。節約ですね。要は、どれだけ生き延びられるかが当初は重要なわけです。いきなりコストをかけて完璧なサービスを創ったりするケースが多い。前に、大阪で飲食店とかの立ち上げの失敗は「コストの掛け過ぎ」が原因だと言ってました。当初はかなりコストを絞る必要があります。問題は小さい目の前のコストに目が行ってしまい、大きなところ(車やローンなど)を放置するケースでしょうか。

お金が無くなる恐怖も重要

いずれにしろ、日本はお金持ちが起業するわけでもないので、当初はお金で困るかも知れません。ただ、私は重要な要素だと思います。下手に配偶者や親のサポートがあったりするとビジネスが上手く校正されないので、なかなかうまく行きません。下手に資金調達していると無駄遣いしてしまいます。

人間は弱い。起業で何もわからないところで次の一手を決断することは思いの他、たいへんです。誰もが逃げると思います。コンテスト、飲み会、受託やコンサル、他者の世話などなど。

しかし、お尻に火が点いたらそうも行きません。このような切迫した状態は将来的に成功するためには必要悪なのかもしれませんね。自分や市場と本気で向き合わざるを得ない瞬間で、(大げさですが!)神が用意したものかも知れませんね。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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