01Blog / 「良い勘違い」のすゝめ

2017.03.10

「良い勘違い」がもっと起こるようにしないとなりません。

スタートアップは真逆

これは、体感的に、会社内での新規事業と起業(特に急成長を目的とした組織の「スタートアップ」)での考え方がOS(Operating System)が違うぐらいに違う(時に真逆)からです。

よくあるのは、多分、私はスタートアップ型の考え方を今はしている(まだまだではありますが。。)と思うのですが、現在はマジョリティの会社側の方と話すとどうしても話が噛み合わない。どっちが合っている間違っているというのではなく、少なくともイノベーション型の事業では多分、私の考え方の方が正しい。一方、それをオペレーション型のOSの人(かつそっちがマジョリティ!)に話しても共感が得られるべくもなく、平行線の議論が続くことが多いからです(かつ凡そにおいて、マジョリティは強い・・)。

イノベーションセクターが「希少種」では困る

全ては比率かと思ってまして、米国7兆円、中国4兆円、日本0.13兆円のベンチャー投資、起業活動率世界ワーストの日本の場合、イノベーションを興すセクターでは「人」も「お金」もないのです。これは将来的には大問題になるだろうということです。

そうなると、どうしても、起業側の人をもっと増やす必要があります。多分、米中だって、起業側はきっとマイノリティです。一方、日本ではスタートアップまで行くと、マイノリティを飛び越えて「希少種」並に落ち込んでしまっている現状は困ります。

これでは、起業の掛け声をかけている人から、スタートアップを支援している人まで「OS」がスタートアップと異なるのです。全てがスタートアップのOS(起業経験者)で動いている必要はないのですが、スタートアップの「OS」が「希少」な環境では困るのです。マジョリティの場合、誰もが自分の基本OSが「違う」ということを理解するのは難しいので。

「良い勘違い」をいかに増やすか

そのためには、良い勘違いを増やす必要があります。「自分にもできるのではないか?」と。私自身も16年間も大手におり、「起業=自己破産」という感じ。親には借金の保証人にだけはなるなといつも言われていたので、まぁ、その延長みたいなイメージです。スタートアップに入るのですらおっかなびっくりなわけです。

スタートアップで朝起きて会社に行ったらまだ机(会社)があるかなぁ?とよく想像しました。しかし、その机は(運良く)買収まであり続け、会社は成長し続けました。スタートアップはチームです。

しかし、想像と現実は異なります。色々スタートアップの人と付き合うと多くの点で想像と「異なる」事に気付きました。想像よりも現実が素晴らしいというわけではないのですが、想像よりも生きていけるということですね。

起業系の集まりに行くと「何やら自分もできるのではないか?」とか「スタートアップも面白そうだ」とか「世界を変えるのも悪くない」とか様々な「良い勘違い」をする人が増えると思います。何分、私もその一人ですので。

全ての人が起業に向かう必要はないし、そもそも、スタートアップはチーム戦なので、一人ではできません。どのような形でもスタートアップというチーム戦に参戦するのが「面白いのではないか?」という「良い勘違い」をする人が増えることが今の日本には必要です。

多くの勘違いは勘違いのままで終わるかも知れない。しかし、どのような形でも生きてはいける。しかし、いくつかの勘違いは世界を実際に進歩させてきた。勘違いが世界を変える。

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