間人主義と分人とイノベーション

2018.08.26

これは一つの考え方なので、ここにメモで残しておきます。

間人主義とはなにか

間人主義の社会 日本」に日本人の人間像が欧米の個人主義と比較して、間人主義として述べられております。ただし、日本でいう個人主義はindividualismではなく、Selfish(他人はどうでもいいので自分だけ良ければ良い)に誤解されている傾向があります(日本式の個人主義とは 困っている人を放置)ので注意ください。個人主義もちょっとニュアンスが違いそうです。個人主義は他利を私利に優先させるという(そうしないと違いすぎて成り立たない)概念で、ちょうど日本で思われているものと逆ですね(仮にそれが機械的でも)。

さて、それはおいておいて、間人とは何か。というと、相手の存在によって自己が決まるということですね。

個人主義が、自己中心主義、自己依存主義、対人関係の手段視だとすると、間人主義は相互依存主義、相互信頼主義、対人関係の本質視であるということです。ただ、そうなると、先の個人主義への誤解が出てきそうですね(集団主義を参照下さい)。

外部基準で自分が決まるのが間人主義(アウトサイド・イン)であり、自分の基準で相手に接するのが欧米でいうところの個人主義(インサウド・アウト)というところでしょうか。

ちなみに分人という考え方も(比較的最近)あります。相手によって自分が変わる、それが普通という感じでしょうか。家族のとき、ブログを書いているとき、仕事のとき。物理的には同じ人ですが、それぞれに人がいるというところです。

間人主義とイノベーション

なんでもイノベーションとくつけて考えてしまう(日本を事業想像できる国にして〜のビジョン通り)のですが、これはイノベーションの観点でどうみえるのか?ですね(Pros and Cons)。

創造的組織とモチベーション」をみてみると、結構、本質的なことが書いてあります。間人主義の「疑似信頼主義」です。「縁」のようなもの、人間関係を信頼して仕事を行うというものですね。これは少し前に話題になった「グーグルが突きとめた!社員の「生産性」を高める唯一の方法はこうだ」における小チームの心理的安全性のや「成功を決めるのは「才能」でなく「運」 驚きの研究結果発表」にもつながります。うまく使えば、イノベーションに効果的だということです。

間人主義、これはときに誤った方向に大勢を振り向けてしまう可能性もあるし(比較的大組織)、比較的小組織では、イノベーションに良い方向にも向かうということですね。

ただし、間人だと相手によって自己が決まりますから、嫌でも従うということにもなりますね。これは「確かに」と頷けます。では、日本流の「個人主義」を振りかざせば、逆に振れて単なるワガママです。

ではどうすればいいのか?

さっと、考えると、疑似信頼主義で協力をし合うのはデフォルトであると。後は、己ごとにするということ(その方が燃えるので)、つまり、Who am IやDesireを見つけること。後は、Visionではないでしょうか。それに応じた集団であれば非常に強いイノベーションPowerを発揮するかもしれません。

個人ではなく、チームにアイデアは宿る

事業創造に対して熱い想いを持たれている方、この界隈に携わったことがある方もない方も、ご興味のある方はぜひ一度遊びにきてください。特にゼロワンブースターもテクノロジーシフトのため、エンジニアを募集しております。

・・・