「消えゆく手」からオープンイノベーションを考える

投稿者:Goda George
2018/11/06 00:00

消えゆく手

消えゆく手 リチャード・N・ラングロワ著」という書籍があります。英語で「Vanishing Hand」という考え方です。

簡単にいえば1880年までが「見えざる手・Invisible Hand」その後は、大手企業の垂直統合で知られるVisible Hand、それが1990年にVanishing Handになり、スタートアップのような存在が再び権力を持ち出すという形です。これは「権力の終焉」のような本にも「日本4.0」のような本でもスタートアップに市場の意思決定が移っている(とまではいいませんが、市場の未来を決定する上で今まで以上に力を持ち出した)と述べられております。

大手企業の下請け化

下請けという言葉が良いか悪いかわかりませんが、実際に起きている現象です。例えばハードウエアで顕著ですが、スタートアップ企業の製造を大手企業が受け持とうというものです。これは広域にはスタートアップからみれば「ファブレス経営」ですね。訴訟でいろいろありそうですが、時代を席巻した半導体ベンダーのQualcomm(スマホ・携帯の通信チップとして大量に使われている)も工場は持っていなかったと思います。ファブレスは資本力のないスタートアップには有効なモデルということですが、Qualcommまで来ると「スタートアップ」というよりも超大手企業ともいえます。ある日気づいたら恐ろしく大きくなっているというものです。「ファブレス経営とは?」あたりをご覧になられてください。デメリットもありますが、メリットもあります。

次はどうするのか?

問題は今後どうするか?ですね。Fabの方はホンファイで有名ですが別方向に巨大化できる。ここまで来ると下請けとも言い難い。一ついえるのは「垂直統合モデル」というものが難しい。その考え方をもっとエコシステム型(持つもの・持たないもの・周りとの共創)に持っていく必要はありそうですね。

信頼できる上下差の無いお互いが助け合うエコシステム(与贈循環)が物凄く重要

いろいろな活動を通じて思うのは大手企業のノウハウやリソースにも相当なものがある。これを有効に「再度」使うのがオープンイノベーション(ちなみに、そもそも日本はオープンイノベーションでしたが!)ともいえるかも知れません。

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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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