そこには上下関係はなかった。パートナーという言葉しか。オープンイノベーションはイギリスでは空気のようなものであった。
違和感・・自前主義の日本とは明らかに違う。この差を埋められるだろうか。
イギリスはヨーロッパの中でも目立ってスタートアップ投資やExit件数の大きな国です。Brexitと生活コストの高さからベルリンを目指すスタートアップは多いですし、更にスウェーデンを始めとする北欧の追い上げもありますが、他国と比較して、現時点ではスタートアップの環境が洗練されている感じはあります。
投資にしろExitにしろ「結果を出している」という観点では日本はイギリスに多くを学べると思います。ただ、かなり凄いですね。「イノベーションを育み、ベンチャー企業を創出する英国のユニークな取組み」によると・・
英国のベンチャー・エコシステムの大きな特徴は、エコシステムの中に既存の大企業が組み込まれていることです。大企業はベンチャーに対する投資、インキュベーションやコーチングのプログラムなどを行います。また、行政側も税制面でこうした動きを支援しています
IoTのアクセラレーターで世界的実績のある民間2社を採択するInnovate UK
Innovate UKは日本で言うところの産業革新機構か経産省のようなイメージでしょうか。UKの経済を発展させるために必要な分野に関して様々な投資を行っております。
IoTに関しては世界的に民間で実績のあるStartupbootcampとRG/Aをアクセラレーターの委託先として採択しております。Innovate UKの人は「パートナー」という言葉を多用します。なので、最初は「委託先」という意味だとは思いませんでした。行政と複数の企業群が一緒になってこれらのアクセラレーターに特定テーマのアクセラレーションプログラムを「一緒に」行うのです。
特にStartupbootcampは個別の企業に対してのアクセラレーターではなく、一つのテーマ(例えばIoT)でアクセラレーターを多数の企業のパートナーで行うのが特徴的です。
日本でも同じような動きはあるものの、どうしても形骸化しますね。
Catapultという仕組み
Catapultはなかなか素晴らしい仕組みです(テックシティとカタパルトにみる英国のアントレプレナーシップ)。大きいなぁと思ったのは、産学官の連携です。Innovate UKによって創られたCatapultセンターはこれらの「カタリスト(触媒)」的な働きをします。「イノベーションを育み、ベンチャー企業を創出する英国のユニークな取組み」では・・
英国ではベンチャー企業が新しいアイディアや技術をもとにイノベーションをつくり、大企業は事業化・市場化を推進するという役割分担が、社会的に実践されているのです。その土壌の上で、ケンブリッジコンサルタンツ社のような民間のコンサルティング会社、産学連携を行うカタパルトセンターなどがネットワーク的に組み合わさることで、エコシステムが機能していると言います。
パートナーが普通に動くUKの凄さ
CatapultやInnovate UKと話して思うのは、産学官が連携をすることを前提で話しているということです。日本では連携をさせるところに難があります。なぜか?それは「文化だ!」とおっしゃってました。
イノベーション・市場の動きの速さを考慮すると我々はUKに学ぶことが多々あると思えます。
イギリスのイノベーション活動は日本語ページの「Innovation is Great」を合わせてご参照ください。StartupbootcampのIoT系のAcceleratorの資料を参考に(2016年のもの)
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