スタートアップへの転職はキャリアとしてどう生きるか?

投稿者:Goda George
2019/02/17 00:00

起業そのものよりもスタートアップへの転職を勧めるわけ

創造的な仕事がしたいと思っている場合に関しての話です。

起業そのものは結局、チームで行うので、我々は誰かカリスマ的な「個人」が想い極まって・・万難を排して・・というストーリーが好き(最近の若い方は異なる?)ですが、実際はフォローワー(言い出しっぺについてくる人)が必要で、リーダーは誰か?というとフォローワーではないか?という考え方もできます(フォローワーがいなければ"起業家"とはただの変わった人?)。

スタートアップ(スケール事業)はチームで行うもの

なんというか、スタートアップチームにジョインして、どうしても方針が合わない(これは、よくある有名なバンドが「音楽性の違い」というように往々にして起こる)ときには自分がリーダーシップを持って起業するのもありではないかと。

創業チームができた後にジョインすることで経験できないこと

この経験でできないのは「カオス」の部分ですね。誰もが自分が創業チームになるまで「カオス」を味わえません。また、創業者(場合により逃げられない)とそれ以降のチーム(場合により逃げられる)ではどうしてもみえるものが異なりますので、上記のように自分での方向性を定めたいなら自力で起業する必要はありますが。

スタートアップの人数

あくまでスケールしていることを前提として、人数的にできるだけ50名以下が良いのではないかと。それ以上になるとある程度形になっているのでいわゆるモヤッとしたものを形にするという経験はちょっと難しくなると思います。

ジェフ・べゾスの「ピザ2枚の法則」」にありますが、10名以下ぐらいがなんだかぐちゃぐちゃなイメージです。創業チームで入るのがいいんですが、なにせ給料が出ないとかあるのでいきなりは難しい。となると、10名ぐらいいれば安いかもしれないが給料はでなくはないですね。

20名を越えていると、そこそこ地味ながらシステムもできている感じです。総当たり戦というよりは役割分担ですね。ただ、まだ相当モヤッとしていると思います。もちろん、かっきりはないのですが、50名となると鍋蓋が組織(経営陣とチーム)が難しいので組織化せざるを得ません。となると、これぐらいまでが第一陣ですね。

スタートアップの転職に向かない人

収入面を維持したいのであれば・・・

元々の給料レンジにもよりますが、1000万超えのPlayerのような人が、仮にある程度の収入を維持したままスタートアップに行くのはちょっと難しいかも知れません。「「商社は、本当に勝ち組なのだろうか?」キャリアのプロが今、あえて問う」に手厳しいことが書いてありますが、システムが出来上がっているから給料が高いのであって、創造性の発揮できるときにはゼロがイチに上がるときに近いほうがいいので、無給から始まりますから。

必ずしもスタートアップの収入が低いわけではありませんが、高いのであれば日銭が入るようなものか、つまり売り物がしっかりしているということでしょう。

不安定さへの許容度はどうか?・・・

人によって感じ方は異なります。不安定さへの許容度がどれぐらいあるか?は大きいかと思えます。私はスタートアップは転職が非常に容易なので当初、収入面にある程度目をつぶればリスクが低いとみましたが、安定を求めるのであれば既に確立された企業にはかないません。

この点は個人の考え(感度)で大きく異なります。スタートアップがリスクが低いと思う人(例えば私)もいれば、不安定が耐え難い人もおります。

自己定義の問題。学べるかどうかの問題・・・

これも大きいですね。ある程度、長年積み上げて研ぎ澄まされた「枠組み」があるから確立された企業は儲かるわけです。これが構築途中のスタートアップでは自己定義をして自分で仕事を定義、また、新しいことを学べるか(恐ろしく自分の過去のキャリアに引っ張られるので!)、自分をまっさらの状態から見つめ直せるかですね。ここは大きいですね。起業ほどではないですが、自分のアイデンティティの問題になりますので。

スタートアップが今後のキャリアになり得るのか?

スタートアップに転職したら良くなるというか、そんなには甘くなくて、そこで尽力したらとはなると思いますが。やはり自分が変われない、こだわりが強いケースは成長もそこまでいかないのも事実ですので。でも、私はメリットありと思ってます。

自分が起業したときの参考になる

これは大きいと思います。起業する気があろうが無かろうがこれはときの流れなのでもしかしたらするかも知れません。それを考えると、自分が経営陣に文句を言ったこと(今度は自分がいわれる!)、様々に起こったことが自分がやるときにかなり参考になると思います。個人的にはスタートアップをやりたい人は一回、スタートアップに入るべきだと強く思います。

経験は積める

多分、ロジカルに経験を積みたいからというよりは結果的に積んでいたが正解だと思いつつ、どうしても、定形が少ないので、トライアンドエラーが必要なスタートアップでは単位時間のアクションの数が圧倒的に違うケースが多いです。もちろん、これもただスタートアップに居たらそうなるわけではなく、あくまでそういう方向性を自分が持てばですが。

自己定義の問題

多分、確立された企業での正しいと思われる意思決定が多くの場合スタートアップでは間違っているんです。また、自分で決めて定義して動く(もちろん、経営の範囲内にはなりますが。経営の範囲を超えるのであれば自分で起業)。これって結構難しいんです。多分、確立された企業の中では「意思決定」が非常に限られていると思います。その範囲がだいぶ広い。なんでも自由か?というと、どうしてもスタートアップはリソースが無いので不自由な部分があります。このあたりは自分が起業するときに活きてくると思います。

人脈は広がる

これは大きいかも知れませんね。私自分もそうですが、確立された会社での人脈とは99%異なりました。様々な人がこの世にはおります。「動く」人の人脈につながるのが大きいですね。

多分、確立された企業はその人材を欲しがる

という気がします。完全な起業家はどうかな?と思いますが、スタートアップに居た人は重宝されるかも知れません。私は全然難しかったですが、これも企業側の環境によるので、ときに大活躍するかも知れません。

まとめると

スタートアップへの転職は人それぞれだなぁと思います。不安定で嫌だという人もいればものすごく喜んでいる人もおります。感じ方次第だなぁと思いますし、業種や経営陣に強く左右されます。ただ、私が思うに下手にビジネススクールや研修を受けても「実践知」にはかないません。自分がいざ起業するときにも役に立つし、まさに、これから求められる人材像そのものがまさにスタートアップで得られる経験に思えます。

良い人生を!

Original
投稿者
Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

Goda George の新着記事