前職で教育周辺事業を立上げ、BuyOutした関係から、教育領域の方とのコミュニケーションが多く、
大企業からスタートアップ、民間セクターから行政や公務員等のパブリックセクターまで多様な交流があり
ます。
2013年の後半から2014年のこの時点まで大量のEdTechイベントがあり、時間の都合が付く限り参加させて
いただき、UstreamやYouTubeで公開されているものは見まくっています。
その中で、一部のコミュニティに微妙な潮目の変化を感じ取っています。
2013年に始まったEdTechの熱狂は2014年も留まることなく拡大しつつあるようですが、盲目的に参入者が
増える一方で、
「資金調達はできているけど、営業CFは結局マネタイズできているの?」という単純な
疑問を多くの人々が感じ始めているようです。
画期的なイノベーションは未だないということです。
とはいえ、このEdTechの盛り上がりは歓迎されるべきであり、応援したいです。(理由は以下の通り)
①ITは教育の機会均等に寄与する。
多くの起業家達は、経済的な理由や家庭環境で教育を受けられない人に教育を受ける機会を与えるという
アプローチをされ、USの貧富格差、広大な国土によるサービスアクセスの可能性、地域・州格差を解決す
るビジネスモデルをタイムマシンモデルで模倣されようとしていますが、日本国内でこのマーケットを
【ビジネスとして】狙うのは間違っていると思っています。(非営利活動は別です。)
私の仮説は、機会均等することで、「やる気のない人」に言い訳する機会をなくすということです。従前
より、「やる気のある人」はITであろうが本であろうが何かしらのソリューションを自ら探しているはず
であり、彼らにより便利でより格安なツールを渡すことになるため教育格差はさらに増えるのではないか、
と思っています。(マクロでみればの話しで、当然救われる方もいらっしゃると思います。)
※テーブルにのっているのがビジネスですので、やる気を起こさせるための初等教育時の働きかけとい
イシューは別議論です。
②教育領域への多様で優秀な人材の流入
このEdTechの盛り上がりで、従前の教育業界ではいなかったような多様で優秀な人材が集まってきており、
イノベーションの起こせる可能性は相対的にはすごい上がっていると思います。
なので、どんどん可能性は大きくなっています。画期的なイノベーションモデルが生まれるはずだと思っ
ていますし、01Boosterもそれに寄与したいと思っています。
③従来の構造に変化を要求する
多くの公費が投じられ、市場の力がおよびづらい教育領域には多くの既得権益が存在しています。(経済
的なものも、非経済的なものも含め。)この既得権益権プレイヤーに対して変化を要求することで緊張感
が生まれるのはよいと思います。
電子黒板が普及すればアナログ黒板はなくなるし、電子教科書が普及すれば紙の教科書はなくなります。
先生も従来の教え方では対応できず、ファシリテーション力やクラスの運営構成力が要求されます。
いずれにせよ、EdTechは未だ黎明期であり、必ずどこかで調整があり、螺旋階段を上がるように、挑戦と
失敗を繰り返すと思いますが、これも新しい産業が生まれるための適正な循環であり、その中に勇気をも
って参加される起業家のみなさんは礼賛されるべきだと思っており、01Boosterは敬意をもって応援して
おります。
満員御礼必至の01Booster教育系スタートアップイベントは2/25(火)KickOffです。
http://atnd.org/event/01boosterEdu7
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