【01Blog】大企業からStartupで学んだこと(1)「路傍の石」

2013.11.25

最近はコスト削減が激しいのであろうが大企業の新人研修や社員研修は素晴らしい。企業向け研修者や研修会社がそこそこの売上を上げているのもこの企業の研修あってのものである。 さて、大企業からStartupになって最初の瞬間に困ることの一つにネームバリューの無さがあるであろうか。海外では、例えば、米国の例だと、今まで客先の代理店の人が、売り込み先(客先)の購買部長になったりと、え?みたいな人材流動が発生する。なので、その人の肩書上のバックグラウンドの上辺だけを見ていると足元をすくわれる可能性が高い(家系、人間関係などまで気配りが必要だ。これは海外展開の話であるが)。注意が必要だ。一方、日本は非常に上層部では違うであろうが、親族企業の家族が社員の場合はともかく、一般の事業部長クラスぐらいまではおよそ会社とリンクするであろう。 Startupの時はとかく知名度も無く、信用度も低い。このため、大企業から来た人は多少プライド的に厳しい部分もある。例えば、某地方銀行の産業振興課の人が彼らの客先の案件で、質問をされて応えて、では、説明しに行きましょうか?と行ったら、「おたくの会社は何人?」(多少膨らませて応えても)「え?*名?、、それではちょっと・・・」とお金を借りるわけでも無いし、こちらが知見あることもわかるであろう、善意で言ってもこのようなことが発生する。調査に関して、某外資の調査会社にコラボをお願いしたら、国内ではそこそこシェアを持つサービスを持っていても、「で?結局、ウチラと組んで信用得たいってわけねー、ははは」と散々質問された挙句に、鼻で笑われてって感じである。もちろん、暖かくしていただける(逆に、会社のトップには自分が創業であったり苦労もあるのか、理解が多い人が多かったり、日本と言えども、非常に人にもよる、結局は人であり、多くの大企業の人がお助け頂けるのも事実としてある)場合も多い。 大企業の時はこんな経験は比較的少なく、ある程度は先方も以降の関係性を考えてくるからである。もちろん、相手の肩書で大きく態度を変えてくる人や会社は以降のお付き合いの参考にはなるであろうが。ここで気づくのは、大企業は過去から膨大な広告宣伝費、社員教育(例えば、喧嘩をするな、相手に手を上げるなとかまで)他でブランドの周知と毀損リスクを担保する遠大な累積戦略を展開しており、先人のまさに血と汗の努力の結晶の上に自分たちが成り立っているというありがたさを再認識する瞬間でもある。 「それって礼儀的には、、!」「業界の慣習では、、!」と憤慨する意見に対して、「我々は人間以下の扱いなんだからそういうの難しいんですよね」という過去にいたIT Startupでの経営者のコメントを思い出す。最初の瞬間はよほど有名な人以外はこうであろう。初めの内は引き上げてくれそうな人になんとかお役に立つようにという非常に泥臭い人間関係の構築が必要でもある。 ここで、カリスマ経営者が送ってくれた文章を思い出す。結局、勝つかどうか?が重要であり、不快な思いをさせらてれもそれを指摘して己の小さなプライドを守ることが目的ではない。無意識に刷り込まれ、嵩上げされている、大企業のプライドを捨ててまずは足元のマネタイズに邁進しないといけない。 『金が欲しければ、道端で片足を上げて、小便をしろ。/佐久間象山 。ある男が佐久間象山のところに来て、金儲けの秘訣はないか、と訊ねたとき、象山はこう答えたという。男驚いて、“そんな犬みたいな真似が出来るものですか”と答えると、「人間らしいことをしていて金を儲けようと思うなど大きな間違いだ」と象山は皮肉ったとか。』

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