【01Blog】大企業からStartupで学んだこと(4)「チームアップ」

2013.11.30

企業で何か新規事業を行う場合にはCFT(クロスファンクションチーム)などの手法が取られることがある。 企業とStartupでのチームアップで異なるのは、「変革」と「創造」のステップの違いかと思われる。例えば、企業で新規に海外展開しようとすると、国内取引しか知らない人に海外取引を実施してもらう必要がある。全ての人が前向きではないので、それなりに摩擦が生じる。「まぁまぁ、そう言わずに、一杯行きましょう!」的なノミュニケーションも時には必要であろう。 一方、Startupの場合はCEOがその目的に応じて人を集めてくるので、そもそもがその業務に適した人材(もちろん、お金などのリソースの中で)を集めることになる。もちろん、友達や人との関係、リソース(お金も含む)の関係で100%満足ではないにしろ、その状況で取りうる中では一番良いと思われる人とやるのが良いであろう。 起業と社内起業・新規事業では、このチームアップの部分の考え方が大きく異なる。私も前に大学院の起業クラブのビジネスプランのブラッシュアップの取組を主催したことがあったが、その時は集まった人間でチームアップしてしまおうと考えた。後で、これは今ひとつであることに気づいた。例えば、少しスマホのアプリを作ってみて販売してみようとか、非常にスモールな小起業を体験的に行うのであれば仲間内でというのも良いであろう。しかし、Startupとして勝つためにはどんな人が必要か?というとまったく知り合いでは無い人から誰かを見つけてくる必要があり、プランのブラッシュアップ会に集まった人だけでは人の候補が少なすぎるのだ。 社内起業では、根回しの部分が重要であろう。あまりにもぶつかると将来的な出世に響く。出世は気にしていないという人もいるであろうが、役職が異なれば持てる力も異なる。どのように、危機感を持つ人をネットワークするか、その人は味方なのか時には反対意見をいう人になってしまうのか、上司をいかに説得するか、引き上げてくれそうな上層部をどう取り込むかなどなど。もちろん、信頼構築から始める場合もあるので時間もかかる。もしかしたら、Startupと違って、プールの大きさは決まっているかもしれないが、ステークホルダー間の調整など、チームアップの方法に加えて、目立たないが極めて強いリーダシップも求められるかも知れない。健闘を祈る。

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